扉を開けたら、下着姿の頭領がそこにはいた。

「あ、これは良い眺めだ」

殴られそうになったが、ひらりと躱してやった。縁さんが後ろでくすくすと笑っているが、一連を止める気はさらさらないようでその場から動こうとしない。

「頭領、今日は黒なんですね。勝負下着ですか?」
「ば、バカ、何が勝負下着よ!上司のっ!下着をっ!まじまじとっ!見ないでってばーーーっ!!!」

さすが頭領、射撃の腕以外は普通の女の子以下で、俺じゃなくてもちょっと武術の心得がある人なら簡単に躱せそうなへなへなパンチである。頑張って俺の腹か顔を殴ろうとしているのだろうが、むしろそれは、俺にとってはサービスでしかなかった。

「頭領、胸元がお留守ですよ」
「ひゃう!?」

豊満な頭領の胸を、下着越しに揉んでみる。柔らかい。ふにふにしている。何度も揉みたくなる。気持ちよくなる。成程、これが噂に聞くおっぱい中毒というやつか。病みつきになりそうな程触っている感触が良い。今まで自分が触ってきたものの中でダントツの気持ち良さだ。

「何真顔で……っ、何回も、んっ、揉んでるのよ……っ!」

変な声を出した頭領は、必死に俺に抗おうとするが所詮俺とそれほど歳が変わらない非力な女性だ、痛くもかゆくもない、が。これ以上は良くない。何となくそう思って、俺は咄嗟に頭領から手を放した。

「嗚呼すみません、つい俺好みのおっぱいだったもので」
「海音寺君のバカ!変態!えっち!すけべ!他の女の子にもこうやってしてるのね!?そうなんでしょ!?むっつりすけべだったなんて私聞いてないわよ!?」

正確には、頭領のおっぱいなら何でも俺好みなんだが、訂正するのは俺の心の中だけにしておこう。あと、他の女性の胸は揉んだことはないです。手慣れている感じがするのは頭領のおっぱいだからです。

「やあやあ、随分見せつけてくれるじゃないか海音寺君。君ってばそんなにダイタンな男だったんだねえ。灰音の胸を何度も揉んで、揉んで。君は相当のおっぱいフェチと見た」
「……止めませんでしたよね」
「だって楽しそうだったから。ああ大丈夫、僕は妹の胸が揉まれたくらいじゃ、警察に突きだしたりはしないから」
「な、なな、何でお兄様までこんなところにいるの……!?ちょっと海音寺くん、これどういうことなの、説明しなさい!あと私の胸を揉んだことについても、きっちり説明と反省の言葉を述べてもらうからね!」
「あー……面倒くさそうなんでパスで」
「そこ一番パスしちゃいけないところだから!喋りなさい!」
「……その前に頭領、着替えたらどうですか?」


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