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「ナナシって、きょう誕生日らしいぜえ。」
その言葉で、この企画は指導した。
誕生日会は計画的に「な、なに…?」
「今日、ですか…?」
驚愕する、支部長たち。
ボギーに至っては驚きのあまり、立ち上がって椅子を倒した。
「うん、今日の朝あいつが言ってたんだよねぇ。
オイラも初めて知ったんだけどよ。」
「そりゃ、ずいぶん急な話だねえ。」
「プレゼントとして、心臓食ってもいいかなぁ〜〜?」
「ふむ、知っていたら何かいいものを渡せたんだが…。」
いつものテンションで、会話する副料理長たち。
若干物騒だが、それでも祝う気はあるらしい。
「…いまから、別々で祝うのは無理に近いですね。」
「全員で祝うのかよ?」
「そうだな、そっちのほうが効率がいい。」
ユーの案に、少し不服そうなジェリーボーイだが、スタージュンがその意見に賛同したので黙った。
「じゃあ、何やるんだよぉ?」
「無難に行くなら、ケーキじゃねえか?」
「あれでも女なんだしぃ、アクセサリーなんかはどう?」
「出し物なんかはどうだ?」
和気藹々と話し合う支部長と副料理長。
完全に、置いてけぼりの料理長クロマド。
「お前たち・・・・!
やっと集まったと思ったら…!
ここはナナシの誕生日パーティーについて話し合う場ではないぞ!?
ちなみにわしは新しいメイド服がいいと思うぞ!」
「料理長、それはないです。」
クロマドの力説はスタージュンの冷たい一言によって足蹴にされた。
「じゃあ、あいつの誕生会はケーキ、ご馳走、アクセサリー、各支部長の出し物でいいか?」
「それが無難でいいだろ。」
「というか、このメンバーで出し物って…。」
「色々と危険な感じだな…。」
ため息をつくバリーとボギー。
その様子をにこにことみていたトミーとグリーンが口を開いた。
「つまんないもの見せたら、蟲の餌にするからね?」
「ふひひひ!
おまえらはうまいか〜〜?」
『・・・・・・。』
へたなものを見せたら命はない、それを思い知った支部長であった。
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