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「ティア…本当に、女神だったのかよ…。」




「別に私は対したことができるわけでもありませんわ。
せいぜい人のために祈ること程度…。
力だとてポセイドンやハーデスにはかないませんわ。」









にっこりと笑顔でそういい、柔らかい手で星矢の頭をなでた。









「だから、別にそんな風に恐れないでください。
先ほどのような感じで接してくれればよいのですから。」




「…あぁ!」





「それにしてもティア。
なぜ、天界から抜け出してきたのだ?」






「そうだ。
それをはっきりさせろ、ヘスティア。」








一輝の言葉に、うんうんとうなずく2神。
ヘスティアは何でもないように笑いながら言った。










「深い意味はないですわ。
全く外に出てないのが少しだけ嫌になっただけですし。」





「神がそう気軽に出てたまるか。
第一、お前は国家統合の神。
うろうろされたら世界が混乱するだろうが。」





「確かに私は国の神でもありますが…私にそんなことできないですわよ。」






「そういう問題ではないであろう…!」







マイペースすぎる姉に、流石にイライラしてきたのか額に青筋が立っているハーデスに流石に悪い気がしてきたのか眉を下げた。









「次からは、一言言ってから行きますわ。」






「ああ!そうしてくれっ!」







「…それでいいのか、ハーデスよ。」








呆れた顔を見せるポセイドンに、うんうんとうなずく聖闘士たち。









「それはさておき…アテナ。
せっかくここまで来たのだし…私にあなたのことを祈らせてもらえませんか?」






「それは願ってもないことですわ。
祭儀の神に祈ってもらえるなんて…光栄ですわ。」





「いいのです。
今回、あなたの闘士たちに迷惑をかけてしまったのですから。」








少しやつれた黄金聖闘士たちをみてヘスティアはいたわるように笑いかけた。
美しい女神の笑顔に、さすがにドギマギした黄金聖闘士たち。








「あなたは、本当に良い闘士を持ちました。
それを羨ましく思いますよ。」





「…ええ。私も心の奥底からそう思いますわ。」

















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bkm
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