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「じゃあ知也は誰か好きな奴いるのかよ」

「ああ。一組のジョセフィーヌ」

「‥‥そんな奴いたっけ」

「お、おい真に受けるなよ!? 冗談だって!」

「あっはっははっ笑えね〜」

「笑ってんじゃん」


そんなやり取りが続いていく。俺はふと微笑んだ。こういうのは悪くない。寧ろ好きな方だ。

そこで盛り上がって声が大きかったのだろう。下から先生が注意しに来た。奴らは一気に静かになって狸寝入りをしていた。

ガキだな、と思わず笑ってしまった。
先生の足音が消えると奴らは起き出して話の続きを始めた。


「で、さっきの恋バナの続きなんだが淳史はどうなんだよ」

「俺? 俺は‥‥‥‥」













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