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 明日はハイキングか。確かに面倒だな。しかもグループ行動なんてますます面倒な話だ。


 出席番号で決めたグループなんて気が合わない奴と一緒になったらたまったもんじゃない。

 まぁ俺はグループ内でそういう奴がいなかったから別にいいか。


「そういえばお前、グループ内で気になる奴いたんじゃねぇの?」

「何々恋バナ〜?」

「え、マジ!? 俺初耳なんだけどっ」

「いい機会じゃないか、話せ」

「な、何言ってんだよ知也!! そんなこと言った覚えねーよ」


「‥‥‥お前ら、食いつきすぎ」


恋愛絡みの話になった途端、群がってきた奴らに対して言った。

頬を赤らめているだろうと思われる健太は「淳史〜」と言いながら抱きついてきたので振り払ってやる。


「だって気になるじゃ〜んコ・イ・バ・ナ」

「キモイ」


アハハと笑いが起こった。


 そんなに面白い内容だったか?
 ……まぁ皆が皆、テンションがおかしくなっているからこういう雰囲気になるんだよな。

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