1/4 そよ風が頬をかすめていく。 ほんのり肌寒い冷たい空気に包まれて、そっと瞳を閉じた。 虫の音、森の香りがとても心地良い。 「おい淳史! さみぃからそこ閉めてくれよ」 「あ、ワリィ。今そっちに行くわ」 ベランダの戸を閉めて部屋に入り布団の上を歩いていく。 俺の寝床に着くと周りにいるダチは携帯をいじっていたり、音楽を聴いてたりしていた。 今日は修学旅行だ。今はもう就寝時間で消灯している。皆はまだ眠れないらしく、喋っている奴が殆どだ。 「明日は何やるんだっけ?」 「おいおいマジかよ。明日はハイキングだって」 「あーそうだったな。確か10km歩くんだってな。めんどくせー」 俺は起床時間に起きれるよう携帯でアラームをセットした。枕元に携帯を置き布団の中へ体を潜り込ませた。 [しおりを挟む] [mokuji] |