13/14 「やはり!いやぁ、千代ちゃん美人になったなあー!!あの頃も十分にかわいかったが、今は申し分ないほどかわいい!」 「???…あ、ありがとうございます?」 何が何だか分からないまま、取りあえず褒められたんだと思い、お礼を述べる。なぎちゃんのお父さんは嬉しそうに顔を綻ばしている。 なぎちゃんも私と同じ気持ちだったらしく、私と顔を見合わせていた。なぎちゃんのお父さんは確かに厳しかったけれど、こういう性格もあったような、なかったような。 「千代ちゃんを守ったのか、そうかそうか。でかしたな、渚!母さん、母さん!」 上機嫌でなぎちゃんの背中を叩いて、なぎちゃんのお父さんはなぎちゃんのお母さんを呼んだ。 何よそんな大きい声を出して、とぶつぶつ言いながらなぎちゃんのお母さんも出てきた。 「まあ、千代ちゃん!すっごい美人になったわねー!渚、千代ちゃんと同じ学校だったの?早く言いなさいよ!」 「私も先程知って、驚いたよ。だが、本当に丁度よい。そろそろ逢わせようと思っていた頃だったからな」 「──どういうこと?」 なぎちゃんが口を開いて尋ねた。私も疑問に思ったので教えてほしいという顔で、なぎちゃんのお父さんを見た。 [しおりを挟む] [mokuji] |