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斜め後ろから亨くんの背中を眺めていると、不意に亨くんがこちらを見た。私はびっくりして、すぐに目を逸らした。


い、一瞬目が合っちゃった…!!


再び視線を元に戻して、亨くんの背中を眺める。さっき何でこっちを見たんだろう?ただ、振り向いただけかな。


   *


祐香と美保に遊びに誘われたので、遊びに行くことに。
絶対来てよとかいつもより数倍オシャレしてねとか言われたけど、何かあるのかな?

一応いつもより身なりに気を配って、ふわふわしたワンピースを着てみた。買い物に行った時、一目惚れして買ったんだけど、なかなか着る機会がなかったから、ちょうどいいと思って。

髪型もそのワンピースに合ったセットをしてみた。慣れないやり方だったから、少し時間がかかっちゃった。

待ち合わせの場所へ向かうと、既に祐香と美保がいた。二人もいつもよりオシャレだった。


「お待たせー!……どうしたの?」


二人があまりにもまじまじと私を見詰めるから、たじろいだ。今日の私、場合違いだったかな…。


「いい!めっちゃカワイイ!!」

「うんうん!留奈、その姿めちゃめちゃカワイイよ!もうこれで今日はお持ち帰り決定ね!」

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