♪(オンガク)が聞こえる,T

「ピー」という甲高い音が二度鳴る。
BGM『くるみ割り人形』

ミゾレ「こんにちは。」
アリス「えっと?誰ですか?」
ミゾレ「私はミゾレです。貴方は誰ですか?」
アリス「私はアリスです。」
ミゾレ「お元気ですか?」
アリス「はい、お元気です。・・・あなたはお元気ですか?」
ミゾレ「私はお電気ではありません。」
アリス「いえ、お電気ではなく、お元気かと聞いたのですが。」
ミゾレ「私は電気が足りないわけでも電気なのでもなく。私は・・・わた・・。」
アリス「ええ・・っと。本題に入れないのですが、小次郎さん?」

音楽が止まる。

小次郎「はい、終了。和風メイドのミゾレ・・・不合格です。アリスさん、
お疲れ様でした。」
アリス「疲れた。」
妃奈子「(ため息)」
アリス「小次郎さん・・・妃奈子様の顔が青いです。」
小次郎「あ、妃奈子様。」
妃奈子「まさかここまで出来がひどいとは・・・・。」
小次郎「なんでこんなに出来が悪いんだろう。」
妃奈子「時間もお金も労力も!ありとあらゆるものをかけたのよ!
    それで出来がこれって。あなた、何か手を抜いた?」
小次郎「そんなことありませんよ。ハウスキーパーとしてのプログラムを
    妃奈子様直属のメイド・アリスをもとにすべて叩き込んだのですから。
    その苦労がこれですよ。この白髪。わかります?このプログラムを
    始める前までは黒々とした髪をしていたのに。」
妃奈子「皆まで言わなくていいわよ、小次郎。」
アリス「妃奈子様〜私も頑張りました。」
妃奈子「アリスの努力も認める。でもねぇ。」
小次郎「私ですか。」
妃奈子「次失敗したら、覚悟よ。」
アリス「ファイトです、小次郎さん。」
小次郎「うわあああぁぁぁぁ!」

小次郎研究室を飛び出しいなくなる。

アリス「妃奈子様、小次郎故障です。」
妃奈子「大丈夫、人間にエラーはないから。」


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