これはあなたからの?
昨日のことでした。
朝から子元殿の姿が見当たらない。
子上殿に聞いてみると。
「兄上なら、諸葛誕とどっか行ったぜ。」
「・・・そう。」
何故諸葛誕が一緒なの?
結局この日、子元殿の顔を見ることはありませんでした。
残念なような・・・安心のような。
子上殿の夕餉を作った後、すぐに眠ることにしました。
そして14日当日の朝。
目が覚めると、私の隣に綺麗な箱がありました。
「・・・・・。」
一体誰から?
箱をじっとみてみた。
少し重たい。
気になるのは箱の飾りが豪華なこと。
子上殿にこのセンスがあるだろうか。。
でもそうじゃないとしたら・・まさか。
思い浮かぶのはあの人の顔。
はっ!今日は春華殿が言っていたホワイトデー。
バレンタインデーのお返しの日。
私のチョコを最終的に食べたのは子元殿。
ということは・・このプレゼントは・・・!!!!
私は小箱を置き、その前に正座した。
本人に確かめたい気もするけど、
違ったらどうしよう。
そんな葛藤が頭の中で起こっていました。
何か手がかりはないものか・・・。
私は小箱に手を伸ばしました。
中身を見たら、手紙が入っているのでは?
意を決して開けてみた。
中に入っていたのは
青い石の耳飾でした。
「綺麗・・・。」
透き通るような青い石・・・。
うっとりするような美しさなのです。
そして私の出た策は、
これを付けて周囲の反応をうかがってみることに。
これが子上どのなら、
「あ、つけたんだ。」くらいの反応をしてくるでしょう。
結果。よくわからないものとなった。
大抵の人は似合っていると褒めてくれる。
子上殿もそう。
ただ、諸葛誕だけが
私の顔をみるなり号泣していた。
なんなの?
子元殿には・・・・
こわくて会いに行けなかったのです。
[ 8/55 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]