へんなゆめ
しあわせなユメを見たんだ。
それはとてもとてもいい夢で、
目が覚めたくない程すてきなゆめだった。









「こらこらレイン、雨が嬉しいからってそんなにはしゃいじゃ危ないわよ」

ああごめんなさいマスター!でも僕が嬉しいのは雨だからじゃないよ!
あなたといれることが楽しいんだ!!


「随分ご機嫌ね?」


そうだよ!マスターと遊べるのがすごくすごい楽しいんだ!!


「ふふふ、あなたはいいわね……私も自由に遊びたい……」


そうだね、いつか一緒にお外に行けるといいね!
それまで僕も我慢するからね!


「自由なら……そうね、×××に会いに行けるわ」


むっ、また×××の話?僕アイツ嫌い!!マスターが、会いたがってるのに来てくれないもん!!


「×××は……今日も来ないのね…」

ああ、××××が悲しそうな顔している。

僕じゃ笑顔に出来ないのかな
僕じゃダメなのかな


「寂しいよ……×××……」


ほんと、憎たらしい名前だ。
















噛み殺してやりたいくらいに












💧💧💧



体が硬直して思うように動かせない。
はっ、と短く息を吐いて息苦しく、思い体で寝がいりをうてば先程変な……いやとてもタメになる本を渡して去った筈の婚約者となぜか、何故か目が合った。



「………え………?」


幻覚か、と思わずそっとダイゴの頬に触れると温かい。その瞬間寝ぼけていた脳が覚醒した。


「アクア!!良かったぁ大丈夫?魘されていたよ?」


幻覚じゃないコレほんものだ


「な、ななな、なんで貴方が!!?」

「また遊びに来ていたんだよ……そしたらアクアが病気?で、倒れたって聞いてこうして様子を見に来たんだ」


ばっ、と飛び起きるとぎゅっと重ねられていた手が目に入り慌てて振り払う。
顔に熱が集まる感じがするが気づかないフリをして、ありがとうございます。と短く告げるとダイゴは嬉しそうに笑った。


「お腹すいてない?ずっと寝ていたから軽いものがいいと思うんだけど……」

「……そう言えばすごく空いてます。……ん?私はそんなに寝ていたんですか?」

「うん、3日くらい……寝ていたらしいよ。」


みっか!!?慌てて枕元にある電子時計の日付を見るとダイゴ達にあって本当に3日経っていた。

自分の身に何が起こったのか分からず混乱しているとダイゴが笑って「おばさん呼んでくるね、」と立ち上がって部屋から出ていった。



「3日……3日かぁ……」

とてもいい夢を見ていた気がする。
それは楽しくて、とてもとても、嬉しい夢。
でも最後は何故か楽しくなくなる。
その理由は思い出せないけど……。


夢の中の女性が握ってくれた自分の手を見る。
やはり、「水色」じゃない事に違和感。
でもそれは当たり前だ。私は「人間」なのだから……

ふ、と片手が熱を持っている事に気がつく。そうか先程までダイゴに握られていたから……

「…あったかい……」


ダイゴが握ってくれていた手にそっと自分の冷たい手を合わせると、とても温かった。




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