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そして二人きりになる。
ますます沈黙する時間が増えるのは致し方ない事だ。
元々二人とも自分から喋るタイプではない。
カカシやシカクが話題を出してそれにのるというのが殆どだった。
そんな沈黙を破ったのは、
「…シカクさん。どこにいったんだろうね。」
「! …まぁ、どうせイノの家あたりだと思うぜ。あとはアスマ先生んとこに将棋さしにいったかもしれねぇ。」
「将棋……?」
「親父強すぎて俺じゃ相手にならなかったからな…まぁアスマ先生は俺より弱いけど。
…興味あるなら、教えてやろうか?」
カミコがうん、なんていう可能性もないのを知っていながらそんなことを聞いてしまったシカマル。
カミコはそんなシカマルを見て、少しだけ、ほんの少しだけ表情を緩ませた。
「うん。教えてほしい。」
そのカミコの見たことのない笑みに、シカマルは一撃ノックアウトを食らってしまった。
「(おいおい…なんだよ今の!?)」
面倒くさがりの13歳のシカマルの心を射止めようとしているのは、12歳の少女だった。
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