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―06:少女の気持ち―
退院してシカマルとカミコは家へと向かう。
相変わらずご飯を口にすることのないカミコはすぐに二階の部屋へと上がり、扉を閉めて窓を開けて風を肌で感じた。
「(…どうして………放っておいてくれないの……。)」
木ノ葉の里の半分以上がカミコの事を受け入れていない事を、カミコ自身がよくわかっていた。
此処にいる時間が長ければ長い程、カミコの情報は既に里中に知れ渡っていて、木ノ葉をも壊滅させてしまうのではないだろうか、と恐れられていて。
だからこそ構わないで欲しい、と。
兄の所へ行ってしまおうと思っていたのに。
―――奈良家と、カカシがそれをカミコにさせてくれなかった。