カミハウレウ、ヒトデアレ、カミデアレ、ダガ、ワレワレハカラレルガワニアル。ダカラヒトヲコロス

七つの大罪と言われる崇高で美しい悪魔が居る。地獄に住む彼等は、悪魔として、人として美しい姿を司る。だが、邪神と呼ばれる彼等は、地上に裁きを起こし――何れは神界と敵対する。生まれながらにして残酷である。生まれながらにして残酷で罪悪を躊躇いなく狩る存在。しかし、大罪の悪魔としては唯一異端である存在が居た。

「あーあ」
金髪で美しい髪をしている。その姿は美しい顔立ちであるが、漆黒を基準に、紅いラインが施されている軍服を着ている。軍事記章を胸に装着しており、三つ編みを振るう。手には真っ赤な血で塗れたサーベル。甲高い声で喋る少女は、倒れている若い青年を見た。青年は震えており、手足や胴体が真っ二つになっている死体が、散乱している。
「お願い、命だけは、命だけは」
「駄目だって言ったら分かるだろう?」
七つの大罪にして至高たる存在の『明けの明星』は、その存在を見るだけで恐怖に盛り上がるのだから。至高にして最悪の罪悪の悪夢にして輪廻を殺す悪魔――金髪の少女で普段の姿を取っているが、其れは仮の姿。男性の悪魔である――なぜなら、少女の姿をした方が油断して相手を楽に殺せるから。外道にして最悪の悪魔であろう。

「生憎な、俺はお前を殺すなんて一言も言っていない。だってな、こんな可愛い少女がお前を殺したらどうなるんだろうな?」
一瞬にして首が飛んだ音がした。

『明けの明星』である悪魔――レボルトは、唯地上の雨を見ていた。
「こんなに雨が降っているなんて、生憎俺は神にも見放されているのだが――まあ良い」
こっちとしてはご都合が良いのだから。
レボルトはそう言いながら、サーベルに染まった赤い血を舌で舐める、少女の姿をした悪魔は、美しくも残酷に唯、雨の中を踊るように、憂う――。


ある噂が広がっていた。街で惨殺死体が発見され、通り魔かと噂されていたが――命からがら逃げ出した人から、こう告げられた。「悪魔の仕業だ」と。悪魔がこの世界に降り立ったのだ。と言った。だが、彼は高熱を起こし、病に倒れて死んだ。やがて、人々は恐怖に震えた。
「悪魔だ、この世界に悪魔が降り立ったのだ。だから我々を殺すかもしれん。神よ、我々をお救い下さい」

―――軍服を着た少女の姿をした悪魔は、ただ街を歩く。
「あーあ」
また血で服が塗れてしまった。殺すのは実に気持ちが良いのに。と――そんな風に囁く悪魔は、唯サーベルを持って街を歩いていた。彼女を悪魔だと知らずに、人々は唯すれ違い、歩いていく。

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