ラズベリー・タイム

 龍宝の手管で感じてくれたのなら、これ以上嬉しいことは無い。口づけを交わしながら両手を使い、片手は根元へ置き片手は上下に激しく扱く。すると、手に熱い液体が零れてきて滑りが良くなり、さらに張り切って扱いたところで徐に唇が離れてゆき、こつんと額に鳴戸の額が当たる。
「こーら。下でなにしてやがんだ。こんの、悪戯小僧め。お前にんなことされたらイっちまうだろうが」
「イってもらっても、構いませんけど」
「ナマ言ってんじゃないの。ほら、離せって。今からは龍宝、お前をかわいがる時間だ」
 そう言うなり、がばっとうなじに顔を突っ込みすうっとにおいを嗅がれる。
「龍宝のにおいに戻ってるな。うん、いいかおりだ。甘いにおいがする……勃つにおいだな」
「なんですか勃つにおいって。下品ですよ、っん! あっ……」
 ぷちゅっと首元に口づけられ、文句ものどの奥に消えてゆく。その代わり、甘く啼いてしまいつい、顔を赤くしてしまう。
 唇はそのまま胸に移動し、真ん中辺りに何度もキスが落とされる。声が出てしまうのが恥ずかしく、唇に手の甲を押し当てると、その手を取られベッドに縫い付けられたと思ったらぷちゅうっと音を立てて乳輪含め乳首が鳴戸の口に消える。
 その生温かで湿った感触に思わず背筋を震わせてしまう。
「あぁっ……! あ、あっ、おや、ぶんっ……!」
 そしてもう片方の乳首も口に含まれ、唾液で濡れた乳首は親指と人差し指で抓まれ、押し潰されたり捏ね回されたりとやりたい放題だ。
 口の中の乳首は既に硬く勃っており、軽く噛まれると快感で腰が跳ねる。それを何度も繰り返され、つい啼いてしまう龍宝だ。
「んあっ! あっあっ、あぁっ、んっ、きもち、きもちいっ! おや、ぶんっイイッ! あっイイッ!」
「今からそんなに乱れてちゃ、この先どうなるんだか。イイか?」
 こくこくと何度も頷き、手の甲で唇をまたしても覆うと、同じように退かされてしまいその代わりに情熱的な口づけが降ってくる。
 反射で口を大きく開けると、咥内にぬるりと鳴戸の舌が入り込んできてナカを大きく舐められ、龍宝も同じように舐め返すと、そのまま絡め取られてしまいぢゅっと音を立てて唾液が持って行かれる。負けじと龍宝も鳴戸の舌に乗っている唾液を啜り、のどを鳴らして啜り飲むとのど奥からふわっと鳴戸の味がして、なんとも気持ちがイイ。
 そのまま舌同士を絡ませつつ、舐め合いそして時には柔く噛んだりと愛情を感じるその口づけに思わず、ふふっと笑ってしまうと徐に唇が離れてゆく。それでも龍宝の顔からは笑みが消えず、期待を篭めた目で鳴戸を見て笑う。
「気持ちイイです、おやぶん……。親分と交わすキスはいつだって、気持ちイイ……すごく、好き、です」
 すると、一瞬ハトが豆鉄砲を喰らったような表情になった鳴戸だったが、だんだんとそれは優しげな笑みに変わり、頬を手で包まれる。そして柔らかな仕草で撫で擦られ、龍宝の笑みはますます濃くなるばかりだ。
「頬が、熱くて気持ちイイ……親分の体温はいつも、高いですね。熱くて、熱くて……触れ合っていると燃えてしまいそうになります」
「……龍宝。お前は本当に、かわいいんだなあ。俺は、ばかだな。お前の想いが、少し怖かったのかもしれん。けど、漸く少しだけど分かった気がするな。お前のそんなツラ見てると。……かわいいツラ晒しやがって」
 きゅっと痛くない程度に頬を抓られ、身を捩って笑う龍宝だ。
「そうですよ、親分はばかです。けれど……それが親分なので。だから、大丈夫。俺はいつだって、親分の傍にいます。一番、傍にいて……親分を感じていたい。今はそう思ってます」
「かわいいなあ……かわいい、かわいいなあオマエ。めちゃくちゃにしたくなるな」
「いいですよ、めちゃくちゃにしてください。親分の手でめちゃくちゃになるなら、本望です。シてください、めちゃくちゃになりたい」
「龍宝っ……!」
 鳴戸の目に、欲情という炎が宿ったのを見た龍宝も同じように身体が熱くなり、首元に何度も落とされる口づけに「あっあっ!」と啼きながら応え、そのうちに肌の上に舌が這うようになり、先ほど噛まれた箇所を避けその上で乳輪含め、乳首にむしゃぶりつかれ思わず腰が跳ね上がる。
「あっ、はあっ! はっはっ、あっあっ! や、きもち、きもちいっ! おや、おやぶんっ! アァッ!」
「お前の肌美味ぇ。すんげえ、甘くて美味ぇな」
「やっ……! なにを、言ってっ……あぁあアッ!! やっあっ、き、気持ちイイッ! おや、ぶんんっ!」
 ぢゅぢゅっと音を立てて右乳首が吸われ、舌で尖りを転がされる。因みに左は指によって責められており、龍宝をたまらない気持ちにさせる。
 そのうち、舌は乳首から胃の辺り、下腹へと移動しそこでもしっかりと肌を舐める鳴戸がおり、へその窪みを入念に舐められ、以前もソコを刺激されたことで性感帯として開発されてしまったのか、窪みに舌が這うと痺れるような快感が襲ってくるのだ。

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