世界はかわいい君のもの

 厚い胸を激しく上下させ、必死に荒く呼吸を繰り返しながら鳴戸の手を掴み、快感に酔いたくる。今はただ、それしかできそうになかった。
 そのままGスポットを責められ続けていると、当然のようにして射精感がやって来る。抗い切れない快感が渦巻き、ザーメンという形で吐き出したいと身体が悲鳴を上げるのだ。
 鳴戸の手をぎゅううっと強く握り、半泣きで快感を訴える龍宝だ。
「だめっ、だめ、ですっ! うあっ、あああああイク、イック、イキますっ……だめだイクッ……! おや、おや、おやぶんっ、イクッ……!」
「おう? もうイクのか。未だだろー。頑張れ龍宝、ほれ、ほれほれ」
「やっ、やめって、くださいっ! ホントに、イっちまいます! んあっ、ふっくっ、ああああ!」
 さらに責められるアナルの奥にあるしこった塊。寧ろこうなってくると、少しくらい痛い方がさらに感じる。それを知ってか知らずか、鳴戸の指はGスポットを三本の指で掻き混ぜ始めたのだ。
 もはや悶絶モノだ。
 腰を捩らせ、無意識に指から逃げようとするがそれもままならず、のどを反らせて苦しいくらいの快楽に溺れてゆく。
 そのうちにやってくる、強烈なまでの射精感。
「んっく、ホントに……イ、イクッ……! おやぶん!!」
「まあ、一回くらい指でイかせてもいいか。よし、これでイけ龍宝! 許してやる!」
 後、三本の指はバラバラに動きしこりをあらゆるところから責め始める。そこには特に感じるところも多分に含まれており、ぎゅううっときつく鳴戸の手を握りやってくる射精準備に入る。
 絶頂はもうすぐそこだ。
 指はさらに縦横無尽に動き回り、龍宝にイキを促してくる。
 そのうちに内股が細かく震え始め、足のビグビグも大きくなる。目の前が、チカチカとした光が見え始める頃、待ちに待ったザーメン解放の時だ。
 必死で啼き、龍宝はイキを訴え、絶頂に達する。
「んあっあっ、うああああイック、イック、おやぶんイク!! イ、ちま、うううっあああっああっあっあっあー!!」
 身体がビグビグと跳ね捩れ、触れてもいないペニスから勢いよく何度にも分けてザーメンが飛び散り、それらはすべて龍宝の下腹へとばら撒かれ酸欠になりそうなほどに息を詰めていたので、それらを吐きつつ、絶頂の快楽に身を任せる。
「あは、はあっ……は、は、は……イ、イった……んんんっ、きもちいっ……!」
「これまた勢いよくイったな龍宝。まったく、すげえ色気でまいるぜ。自分のイキ顔、鏡で見てみたらどうだ? すげえぞ」
「んは、おやぶん……き、きもちいっ、気持ちイイ、です、はあっ……やっぱり、おやぶんの指、イイ……」
 頭の中をぼんやりとさせながら素直な気持ちを吐露すると、一瞬豆鉄砲を喰らったような顔になった鳴戸だったが、やんわりと優しい笑みに変わり身体を伸び上がらせて優しく、口づけてくる。
 それを、夢中で受け止める龍宝だ。
「ん、ん、はっ……んむ、んっ……んんっ、おや、ぶんっ……んっ」
 口づけはだんだんと激しいものに変わり、舌を絡め取られてきつく吸われ官能と共にまたしても性欲が頭を擡げ始め、それはペニスにも伝わりやんわりと勃ち上がってくるのが分かった。
 同時にイクためにも、勃たせなければそれは不可能なのでそのまま鳴戸にすべてを任せ、快感を享受するよう、さらに大きく口を開けて咥内を愛してもらうことにする。
 鳴戸と口づけると、必ず欲望が顔を出す。良いことなのか悪いことなのか、分かりかねるがそれほどまでに鳴戸と交わす口づけは特別だということだ。
 散々口のナカに舌が這い回り、そして銀糸を引いて離れてゆく頃にはしっかりと龍宝のペニスは勃起を果たしており、さらなる刺激を今か今かと待っている様子。
「んはっ、はあっ、おやぶん……キス、気持ちイイです。……はあっ、カラダ熱い……」
「未だグッタリこくには早えぞ。挿れてねえしな」
「あ、俺……しゃぶりま、しょうか……? おやぶんの、その勃ったの」
「ナマ言ってんじゃないっての。お前にんなことさせられっか。ま、触るくらいなら許してやってもいいけどな」
「触りたい……触っても、いいですか?」
「ここで断ったら男じゃないぜ。触りたきゃ触りな。言っとくが、優しくな!」
 にかっと笑う鳴戸に、龍宝もつられて笑み未だスラックスを穿きつけている下半身に手を伸ばし、服の上から盛り上がりを撫でてみる。
 ちらりと上目遣いで鳴戸を見るとふと目が合い、龍宝は笑みながら鳴戸のその愛おしい膨らみに頬ずりをしてベルトに手をかけた。かちゃかちゃといった音がやけに生々しいと思う。
 そしてスラックスのボタンを外しチャックを下げるとすとんっと、下穿きが床に落ち下着一枚になった鳴戸の屈強な下半身が露わになる。
 男性的魅力を備えたその逞しい身体つきに、つい見入ってしまう。さらりと内ももを撫でるとぴくと鳴戸の身体が少しだけ動いたのが分かった。
 目の前にある膨らみに一度目をやり、またしても上目遣いで鳴戸と視線を合わせながら勃起した形に沿って手を這わせる。そこはかなり熱く、ぴくんぴくんとかすかに動いている。
「おやぶんのココ……デカいですね。すっごい、デカくって興奮、します」
「お前のもデカいじゃねえか」
「そういうことを言っているんじゃなく、これが俺のナカに毎回入っていたかと思うと……そういう意味です。はあっ……もっと触ってもいいですか?」
 返事は頭を撫でられることで促され、ついに下着すらも脱がしてしまい露わになった鳴戸の完全に勃起したペニスを目の当たりにして、思わずごぐっと生唾を飲み込んでしまう。
 これが、自分のナカで暴れているモノの正体。卑猥に脈打ち、先端からカウパー液が糸を引いて流れているソレ。

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