数日後、
優太郎は返さなきゃと司書:ジョレスに会う為にふたたび
優太郎は国立図書館に足を運んだ。
最近はキアもルイーズもホントに屋敷にはいない・・・すごい仕事でも抱えているのだろうか。
(※未だキア達の裏家業を知らない優太郎)
そう思うとちょっぴり可哀想だと思い優太郎はドイツ伝統菓子でも作ろうと
はりきっていた。
姉ちゃんにはいろいろと感謝をしないといけないかも知れない。
雑用に離れてるしさ★(苦笑)・・・でもトリップは許せない、それだけは譲れない優太郎であった。
早速お菓子コーナーの本を見てみると
「マンデルシュトレン」との名前を見てその本を見た。
シュトーレンというお菓子もあるがそれはクリスマスなど用…
だがマンデルショトレンは一年中食べられるお菓子なのだ。(ミニ知識)

「これにしよう・・・」
とりあえず材料をメモ用紙でチェックして帰る途中、
「(そうだ、肝心な事忘れてた。)」
今日は彼に返すために国立図書館に来たのをすっかりと忘れていた。

イスから立ち上がり優太郎は受付嬢に笑って手を振った。
流石に何回も来てそしてこの容姿じゃもう覚えられていて目的もわかっていた。
「バルスコワさんですね、少々お待ちください。」
にこりと笑いを零され彼女はアナウンスを流す・・・が。
「ジョレスになんか用なの?」
「・・・ぇ?」

優太郎の前に来てふんっという不機嫌な顔な青年が目の前に現れた。
少年はバイトなのだろうか、結構優太郎と同い年くらいで赤茶の青年・・・。
優太郎の目の前に来てぐいっと優太郎の手を引く。
その強い腕力に優太郎も負け彼の力の行く先に素直についていくしかなかった。








連れてこられたのは関係者以外立ち入り禁止の場所、閉架書庫だった。
沢山の本がありそしてここのスタッフの休憩場なのか
きちんとポットまでおいてあった。
かちゃりと扉を閉められると優太郎の前に青年の顔がドアップで近づいてきた。
真剣な表情でプラス殺気にも似た雰囲気が優太郎と青年を包み込む。
「よくジョレスといるけど・・・」
「ジョっ・・・ジョレス?」
たぶん司書の方だろう、優太郎の頭の中に彼を思い込んでいた。
無表情な顔をいつもしている彼。
「そんな色仕掛けな顔でジョレスを誘惑できると思っている?」
「ゆっ!?」
誘惑って、その・・・あの司書さんにか!?
優太郎の頭がパニック状態であるのをしらない青年は
いまだ睨みつかされたままで壁に追い込まれた。
「彼を取るな!」
青年は声が極端に上がり優太郎は青年をじっとみた。

「なにしてるんだい?」
「司書さん・・・」
「ジョッ・・・ジョレス。」
「君がなぜここにいるんだ?」
青年に質問するジョレスのメガネが光る。
しかも図書館のスタッフではない優太郎を事もあろうに立ち入り禁止エリアに
入れたのだ、ジョレスも流石に怒るしかない。
「ご・・・ごめん。」
「・・・一旦持ち場につきなさい、」
「・・・わかった。」
しょんぼりとしている彼がジョレス、司書の前を通り過ぎた後
小さくぼそぼそと青年に言うとほんのりと頬を染め、出て行った。






「ごめん、」
「君が謝る事じゃない・・・」
はぁっと小さなため息を零しながらメガネを外すジョレスに
優太郎の顔も苦い顔へと変わった。
2人きりでここに来させた本人は行ってしまったし・・
「あ、俺は貴方の本を返しに来ただけですから。」
優太郎はジョレスから借りていた本を返した。
ジョレスは「あぁ、」といい優太郎が持っている本を受け取った時
がつんっと優太郎を自分の胸に引き寄せた。
「なっ!司書さん!?」
ちゅっと小さな音がしたかと思うと首筋に小さな電流が流れるような感覚が優太郎を襲い
ぁ・・・と小さな声が漏れた。
生暖かく、そして首筋に何かが立てられた時優太郎の手が無条件に
ジョレスの袖を掴んでいてそのわからない感覚に驚きを隠せなかったのである。
一瞬にして自分の身体が熱くなった優太郎がジョレスから体をはがす。


「!・・・驚いたね、」
「驚いたのは・・・こっちなんですけど・・・」
にっこりとまるで悪魔のような微笑が優太郎の瞳に映る。
熱い身体がまだ冷めなくて息を整えるのに必死だった。
優太郎の瞳が濡れていて何が起こったのかすら分らない困惑した瞳に
思わずなにかをやりたいという思いにからせられる気がした――――
あの青年とは比べ物にならないようなきっとモノが彼にはあると思い・・・。
「・・・何をしているんですか?優太郎」
「!」
「保護者のお出迎えだね、ルイーズ。」
扉を開けられたかと思ったらそこにはにっこりと笑うルイーズがいて
扉の向こうにいたのは優太郎とジョレスだ・・・。

しかしながら立ち入り禁止のエリアにルイーズが堂々と入れるのはすごいとおもう。


「ジョレス?またお時間があれば是非ここにきます。」
「そうかい?じゃぁ、待っているよ、優太郎も・・・」
にこっと悪びた笑みを優太郎をみつめ、優太郎の額に
軽くキスをし先に帰っていったジョレスの
後姿をすこしルイーズがみていると優太郎もそのジョレスの後姿を見ていた。

















「優太郎がよく国立図書館にいくのでもしかしたらと思いましたよ。」
国立図書館を出てギャラハーが運転する車に乗り込んだ。
優太郎の白い首筋に赤い痣みたいなのがなっていてルイーズは
それがジョレスがつけたものだとわかった。
しかし、優太郎が歩いている最中をみて見るがヤったという理論には達していない。
実際行為に入るぎりぎりにはいるのを狙っていたのだから(笑)
「・・・優太郎、今日は首を見せずに屋敷に入りましょう。」
「?・・・なんで・・・」
「いいから、キアの煩い声を聞くのはもうめんどうです」
と首筋の赤い印に気が付いていない優太郎はそのルイーズの言葉に
ただただ、?マークを浮かべるしかなかったのだ。
・・・数時間後してそれに気が付いた優太郎。(笑)
ルイーズの友達は=悪と思ったほうがいいのか、と思った優太郎の国立図書館での感想であった。



しかしながら優太郎とジョレスが少しだけ仲良くなったのはまた次のお話。
優太郎、次々と合うターゲット達と仲良くできるのでありましょうか?
以下優太郎とターゲットと逢う日は続くのでありました。

















Suzuno Asaka
Dream Novel 2006,0824

今回はスパイのお兄さんジョレスでした。
苦手なキャラなんですがとりあえず書いてみようとおもい
ゲームでジョレスばっかり指名して何回もやってなんとか雰囲気だけでも
と葛藤しておりました。これでジョレスに見えなかったらもう失笑します(やめれ)
というかキアの話が書きたいのだ・・・キア〜!!


prev next
bookmark back


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -