*主人公卒業間近に控える高校生です。



黒い髪の毛に青い、深い青い瞳はまるで全てを
見透かしているようだった。
それに加えて美形であり、同じクラスの女子とかは彼を
ずっとみて致し、男子も男子で信頼できるような彼の人柄に自然と足が赴く。
「平井くん!おめでとう。」
「ありがと。皆知るの早いね。」
「当たり前だって!」
わいわいと騒がれるクラスはここぐらいなものだろうが
先生達からは何も言われなくただ微笑まれていただけだった。







「銀さん!来てくれたんですか。」
「あぁ、聞いたぞ。卒業式に答辞読むんだってな。」
昼、午前授業で終った優太郎の前にやってきたのは外国車に乗った
男だった。乗っているのは彼だけで、雄介はすぐに助手席に乗り
男はすぐに車を走らせた。
走らせてから男、平井銀二が言った言葉はそんなことだった。


平井 優太郎、大学生になる高校生である。
別に平井銀二とは親族だったりとかそういう関係ではなくて
銀二が優太郎を小さい時に引き取ったのだ。
彼が裏社会で生きている人だとしったのは中学生になってから・・・
俺は彼を、平井銀二がすごいと思った。
自分も、何かできないかとも思ったこともある・・・だけれども
俺はまだまだ未熟だから。


「――――優太郎、お前が考えて居る事はまるわかりだ。」
「銀さん?」
「またお前の復讐の一つが終るってことか?」
クククッ、と笑いながら銀二は優太郎にいった。
なんだ・・・彼は知っていたのか。と優太郎は観念した顔をしながらも
瞳を閉じ、また目を開けた。青い綺麗な瞳は少し淀んでいた。
「はい。俺の名前が出る度に俺が生きているのを知って貰いたいんで。」
「・・・」
「・・・って銀さん、今日仕事は?」
「仕事は他の奴らに回って貰ってる。優太郎と中々時間が会わなかったのも
あったからな。」
眉間に少しだけ皺を寄せながらも銀二はそういう・・・別に親子関係とか
そういうのは別にいいんだけどな・・・なんて思いながらも今日は
銀二と一緒だと思うとかなり嬉しく感じるらしく
同級生とかといるよりもより良い時間に感じる。


「何が食いたい、昼もとってないだろ。」
「・・・」
「よし、寿司だな。」
「・・・ぇ」
「祝いだろ?答辞と・・・大学祝いだ。」

俺は、本当にすごい人と一緒にいる。
近づければいいな・・・なんて思っているけどまだまだ追いつけない
一緒に肩すら並べられない。
だけど、俺をみてくれる・・・すごい人を、俺は超えることができる?



PARADISO「かなわないひと」






「おう優太郎!皆で卒業式みにいってやるからな!」
「!え!ちょっ巽さんも安田さんをどうにかしてやってくださいよ。」
なんだかんだいって皆、寿司屋にあつまって昼間から酒まみれになっていた。
・・・こんな平井銀二を筆頭とする人たちが俺は大好きなのに変わりはない。









2011.07.18



銀さんファミリー好き過ぎるんだ・・・!
実は単行本全部集めていないのにこれっていうな・・・!
すいません、でも主人公は銀さんは憧れと信頼を全身に置いているんだと。
ちなみに森田とまだ銀さんは会っていない状態です。



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