文章 | ナノ


 



快感と比例して大きくなるソレに指を這わした。
快感の期待と畏怖に震える椿をちらりとみながら、ゆるりと撫でる。

「う、っぁ」

その間にもイイ所を探してナカをさぐれば、必至で耐えようと切なく鳴いた。

「・・・はぁっ、はっ・・・っひぃ・・あぅ」

そんな椿に構わずゆっくりゆっくりと撫でる。
涙をこぼしながら首をけだるげに振る動作や首に髪が汗ではりつくその様に煽られる。今すぐ突っ込んでめちゃくちゃに揺すってやりたいがまだまだ耐えようとする椿のいじらしさを見ていたい気持ちが強い。

ごめんなあ、心の中で椿に謝る。
前回のセックス中、ずいぶん椿に余裕あった悔しさが征服欲をかきたててどうも自分にブレーキがかけられないのだ。

「・・・やっ、もっ! あっ、あっ、ぁあ!達海さ・・んんっ はぁっ、やめて下さっ」

ひっきりなしに喘ぐ椿の珍しい姿に心の底から嬉しさが湧きあがる。
お前はこうやって鳴いてるのが似合うよ。
支配欲がじょじょに満たされる。もっと、もっと泣かせたい。

「ぁあっ! やっ・・嫌だぁあ、はっ も、無理です!あぅ・・はぁ!」
涙腺が壊れたように涙を流す、過ぎた快感は毒となり椿を追い詰める。
時々ナカのイイところに当てると高い声で鳴いた、びくりびくりと震える体
を見ながらイかさないよう加減する、まだもう少しなら我慢できるか。

「達海さん、も、入れ・・・入れて下さ・・ぃ! ぁあ! お願ぁ・・許して!」

ようやく満たされた支配欲と征服欲。
ドロドロに溶けた思考と椿。
今すぐにでも繋がりたくて、性急な動作で貫いた。

「―――っ!!!」
椿の中はすごく熱い、その熱さに慣れようとした時、ビクリと椿の中が痙攣する。
その激しい収縮に耐えきれずつられてナカで吐き出した。

「あれ、ハァ・・ハァ・・ 入れただけでイっちゃったね。」
「・・ハァ・・ハッ・・ハ、誰のせいですかぁ!」
「うん、俺だね、ごめん。」

そう言いながら体勢をかえようとする気配を敏感に椿はさっした。
目を見開き縋るように強く指を肩に絡める。制止の意味もあるそれには気付かなかったフリでごまかした。

「・・あっ! ああ、 あ、ま、まだ俺ム、リ! ぁあ!! 動かないで下さ・・ィイ!」
「凄いよ、ナカ。 俺がいっちゃったので ぬるぬる。女みたい・・」
「やめ! ・・聞きたくな、ぁあ! あ、あ、ぁう、はっ!」

焦らしていた分を取り戻すかのような激しい動きに椿は揺さぶられる事しか出来なかった。
イったばかりの敏感な体では擦れる刺激だけで気を失うかと思う程の快感が与えられて涙を流し髪を乱してただ甘受するしかない。達海も同様のはずだが重ねた歳の数の差か、経験か。 苦しげな表情を浮かべながらも止まることなく椿を翻弄する。


身体で、言葉で攻められ椿が意識を手放すまで達海は椿を手放さなかった。




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