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 ごめんなさい



(贈呈衝動後日談 性描写注意!)

溜めこんだフラストレーションを椿にぶつけてしまったあの日から数日が経過した。
手荒く抱いても、翌日にはけろりとした様子で(体の方はそうでもなかったが)
おはようございます、とはにかんだ笑顔を向けてきたもんだから
俺は溢れる愛しさにたまらなくなって、ぎゅうと椿を抱きしめた。

それと同時に自己嫌悪に押しつぶされる。
きっと痛かっただろうな、血もでたし、椿さいごまでイかなかったし。
ごめんな、次はめちゃくちゃ優しく抱いて凄く気持ちよくするから。
そう、誓った。



さらに数日が経過し、ようやくチャンスに恵まれた。
中断期間にも練習はあるが、オフもある。
あいかわらず、練習後も夜には自主練しようとした椿を捕まえて、自主練に付き合う。まだプレッシャーに弱い椿は面白いようにガチガチで四方八方にボールを飛ばした。監督から恋人に変わろうとも、フットボールに向き合うときはいつだって選手と監督のいう立場から変わらなかった。けじめというか、椿はフットボールに一途だ。そこに私情は持ち込まない。だからこそ、好感が持てた。ここで私情を持ち込んでだらけるようなら俺たちは長続きできないだろう。お互いに一番大切なものはフットボールであり、それがわかっているからこんなにも居心地がいい。

練習を終えて食事に誘い当然の如く部屋に誘う。
椿はと言うと「いいんですか!」と曇りなき笑顔で喜んで付いてきた。
本当にこないだの事は気にしてないらしい。
いっそう、やさしく気持ちよくしてやろうと心に誓った。



外泊届を出しに一度別れた椿を招き入れる。
毎日会っているのに話したい事は尽きない、けれど今日はそこそこにしてベットに誘う。愛してるから抱きたい、抱かれたい。椿も、同じ気持ちだったようだ。


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