▼ 肆枚目
たまにはボクも現世に遊びに行く。
…っちゅうたら、ちょっとちゃうんやけど…誘われたいうか…連れてこられた、やな。この前、ぼうりんぐ、とかいうのに連れてかれて。
何人かの隊長格の人らもそこにはおったんや、しかも誰がしたんかしらんけど予約済み…その中の一人が空いてもうたから穴埋めみたいなんで、他おらんかったからかボクが無理矢理連れてこられたって感じみたいや。ボクもようわかってへん。
「第〜40回ィ〜、死神ボウリング大会をォ〜、開催いたしまぁーすぅ!」
40回…そこそこやってたみたいや。
ボクんとこには檜佐木くん、乱菊、虎徹第三席サンがおったな…ボクと乱菊がおるせいか妙に変な空気が流れとったわ。最初のうちは、な。
「わっ、檜佐木副隊長結構取ってますね!?」
「あっはは、まぁ…少しは」
「修兵、あたしと勝負しましょうよ!」
「良いですね、どっちがいい結果出すか、やりましょう」
「なら、このチーム内でやりませんか?私もやりたいし」
とかって勝手になってもうた。
ボク、初めてやってンけど……。
しかも初めてがアカンかったんかセンスが無いんか…ボクの番が来たときに、投げたんや。そしたらや─…
ゴトンッ
「ブハッ…!」
「えっ」
「あっ」
「これ、アカンとこ転がっとる?」
振り返ったら、吹き出しよった乱菊、意外そうな顔をしてる虎徹第三席サン、笑いを堪えながら同じ様に意外そうな顔をしてる檜佐木くん……。なんや、変に腹立つ。
2回目もちゃんとしたんや、見よう見まねで。
さっきよりはマシやけど溝を転がるボクのボール。何でや。
席に戻ったら痛いフォローを檜佐木くんや虎徹第三席サンにされるボクを見ては肩を震わす乱菊。そんなにも笑えることなん?酷いわァ。
1ゲーム目の後半からは慣れてきたからか、皆と同じ様に真っ直ぐ転がすことができた。ええことやな。このままええ点数に持ってったろ思てたんや。
追記comment:(0)
2015/04/12 21:25 prev /
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