部活へ到着すれば俺も流石にスイッチを入れ替える。

それは多分詩織も一緒。
体育館に居るときの詩織はマネージャーの顔をする。


そんな顔も可愛いんだけど、うん、本当に。





「研磨さーん!トスあげてくださいーい!!!」


「え、ヤダ。」


「えええええ!?何でですか!!!!」


「…飛ぶタイミングもスイングの速さも毎回バラバラ。合わせる意味ないじゃん。」


「俺頑張りますからー!!!」


「私も打開策を探してみますし、もう少しやりましょう研磨さん!」


「…詩織が言うならやるけどさ。」





研磨はしぶしぶコートへと戻る。
詩織はリエーフへと近づき、何やら話を始めている様子だ。






「今はまだファーストテンポが出来ればそれでいいから。でも欲を言えばサードテンポをできるようになって欲しい。」


「えっと、たしかセッターが俺達に合わせてボールをトスしてくれるってやつだよな!?んでサードはトスを見てから助走をしてそれをうつやつ!」


「そう。っていうか詩織…。リエーフにボール見てうてって無理でしょ、絶対に。」


「あはは…まぁやってみて覚えさせるしかないですね。」


「そのうち出来るようになります!!」


「だからってね、毎回ジャンプの高さが違ったりスイングが違ったりしたらいくら研磨さんだってファーストテンポは合わせずらいの。
研磨さん、1本だけ私あげてみていいですか?」


「うん、お願い。」


「からぶってもいいから。ファーストテンポね。」


「おー!詩織があげてくれるの!?よっしゃこーーい!!!!!」






皆も手を止めリエーフ達を見ていた、勿論俺も。




back
175/74


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -