俺は朝練前に貰ったおにぎりを頬張りながら着替えを済ませる。




「あれ、珍しいっすねクロさんが着替えてる時間に飯食ってんの。」


「んーちょっほはー(ちょっとなー)。」


「(あー…それでか)詩織が作ってくれたんじゃないそれ。」


『え!?』




一同の視線は俺に向けられ、俺は思わず噎せてげぼげぼと吐く。



「ちょ、ッ研磨!!!!『ずりーっすよ!俺にも一口下さいよ!!!!!』


「リエーフ!先輩差し置いてなにいってる!俺によこせ黒尾!!!!」





ぎゃーぎゃーと騒がしい部室。

研磨はあほらし、と呟いて先に一人体育館へ。
体育館に行けば既に色々準備している一年生と詩織の姿。






「詩織。」


「あ、研磨さんどうかしましたか?」


「……クロに朝ごはんあげるなら、朝直接いって作ってあげた方がいいよ。部室でおにぎり争奪戦が始まってた。」


「え!?あー…皆さんの分も作ってあげればよか『いやいやいや、絶対それ面倒だからやめた方がいいし。』




あの研磨が思わずツッコミを入れる。



「とにかく、クロは主将だし、健康管理確りしてほしいのもあるから正直助かるし。両親いない6日間、クロの事お願いね。」


「―――はい!」

 




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