俺は朝練前に貰ったおにぎりを頬張りながら着替えを済ませる。 「あれ、珍しいっすねクロさんが着替えてる時間に飯食ってんの。」 「んーちょっほはー(ちょっとなー)。」 「(あー…それでか)詩織が作ってくれたんじゃないそれ。」 『え!?』 一同の視線は俺に向けられ、俺は思わず噎せてげぼげぼと吐く。 「ちょ、ッ研磨!!!!『ずりーっすよ!俺にも一口下さいよ!!!!!』 「リエーフ!先輩差し置いてなにいってる!俺によこせ黒尾!!!!」 ぎゃーぎゃーと騒がしい部室。 研磨はあほらし、と呟いて先に一人体育館へ。 体育館に行けば既に色々準備している一年生と詩織の姿。 「詩織。」 「あ、研磨さんどうかしましたか?」 「……クロに朝ごはんあげるなら、朝直接いって作ってあげた方がいいよ。部室でおにぎり争奪戦が始まってた。」 「え!?あー…皆さんの分も作ってあげればよか『いやいやいや、絶対それ面倒だからやめた方がいいし。』 あの研磨が思わずツッコミを入れる。 「とにかく、クロは主将だし、健康管理確りしてほしいのもあるから正直助かるし。両親いない6日間、クロの事お願いね。」 「―――はい!」 ← → back 175/52 |