合宿も三日目の突入。


俺達音駒は烏野と梟谷の試合を皆で見ていた。




そこでは木兎にフェイントを使わせるブロックをツッキーがしていた。






「やるじゃん、ツッキー。」


「今のはナイスブロックでしたね。黒尾さんに少し似てました。」


「えー?似てたか?」


「はい、とっても。――――あと、やっぱり赤葦さん。凄いですね、彼。」


「赤葦は2年で強豪校のセッター兼副主将。実質裏主将だな、あの木兎が主将だし。」


「どんなに乱れても、どこにいてもソッコーのトス出してます。……やばいですね。」


「すっげー評価たけぇじゃん。」


「はい。でも孤爪さんだってすごいんですよ。」


「研磨?」





俺は横で小さく欠伸をする研磨を見つめた。






「音駒は元々レシーブ力が凄いじゃないですか。だからどんな球でも確りセッターの…孤爪さんの上に返ってくる。だから孤爪さんはどこへでもトスが出せる幅が広がる。

        ―――――強いって自由ですね。」


「(…凄くてやばいのはなによりもお前なんだよなぁ…妹ちゃん。)」






たかだかのマネージャーがこんな観察が出来るだろうか、出来るわけがない。
だからほしくなってしまう。


マネージャーとしても、そして一人の女としても。
そして相変わらずの集中力で両校の試合を視ていた。







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