rode-59




魚人島へと向かうサニー号の甲板では、ルカとナミ、ロビンがチェアに座り話をしていた。

「一通りあんたの力とか話とか聞いたけど、俄に信じられないわね」

「えぇ、ロギアの能力者に対抗できる術があるだなんて…驚きね」

『まぁ、そうかもね…ロギアは悪魔の実の中でも最強と言われてるからね…対抗策はないってされてるけど。経験や闘いを経て身に付けられる力もあるの。今はまだその力を持ってなくてもこの海を進む内にこの中の何人かもそれを使える様になるかもね』

にこりと笑って話す。

「ねぇ、ルカは白ひげの船ではどんな事してたの?」

『ん?あたしは16の隊の中の4番隊の隊員だったから、隊ごとにその日その日に振り分けられた隊務とか訓練、あとは島が近付いたら偵察に出たり、親父さんのお使いに出たりかな』

「あんなに強いのに、隊長とかじゃなかったのね?」

驚くナミに笑いかける。

『アハハハハハ…。あたしはそう言うの興味なかったし。それに、白ひげの隊長達は皆もっと強かったからね』

言ったルカにルフィが聞く。

「あれ!?でも、エースはルカに1度も勝てなかったって言ってたぞ?」

『あぁ、エースとそれ以外の隊長じゃ経験が違うよ。他の隊長達は何年も新世界で戦ってきた強者揃いなんだよ?でも、エースもすぐに追い付くよ…勝てなかったって言ってもギリギリであたしが勝ってたってだけだし。訓練の一環だから、殺す気でやったらあたしが負けてたかもしれない』

くすくすと笑うルカにその場にいたナミ達は目を丸くする。

「……やっぱり。長く海賊として、その新世界で戦ってきたって事は強みなのね」

ロビンが関心した様に言葉を溢した。

そうして話をしていると、辺りが突然暗くなり海が荒れ始める。

「大変!!皆、持ち場について!!」

ナミの指示で一斉に動き出す。
と、波が突然意思を持つかの様に動き出した。

「……遊蛇海流…」

「ナミ!何だ、それ!!」

「この海域で起こる特殊な海流よ。遊ぶ蛇とはよく言ったもんだわ…皆気を付けて!!こんなの浴びてたら人溜まりもないわ!」

船目掛けて動き出した海流を全員で弾き返しながら進む。

途中チョッパーが船から振り落とされそうになるも、ルカが飛んで助ける。
と、海流の終わりを見つけた事でその海域を飛んで抜ける事に成功したルフィ達。

その先に見えてきたのは赤い土の大陸。

各々が赤い土の大陸を見て思いを馳せる。

「…あと、半周。この先でもう1度この景色を見る。その時は俺は海賊王だっ!!」

叫ぶルフィにルカは笑みを浮かべる。

「で?魚人島はどこだ?」


そうして、麦わらの一味は難関にぶち当たったのだった。

「ちょっと!ルカ、あんた知ってるんでしょ!?教えなさいよ!!」

ナミの言葉に苦笑いを浮かべる。

『教えてあげたいのは山々だけど』

「ダメだ!!俺らの力でどうにかする!ルカに聞くのが手っ取り早くてもそれはダメだ!!」

『だそうです』

「そんな事言ったって、潜ってもいけないんじゃどうしようもないじゃない!!」

ギャーギャーと騒いでいると突如海獣が現れ、ルフィが殴り飛ばす。と、

「「ギャーーー!!」」

声に空を見ると何かが落ちてくる。
それに咄嗟にルカは男へと姿を変える。

「ま、まさか!!」

目をハートにしたサンジ目掛けて影が激突すると、全員が唖然とした。

「「「に、に、人魚ー!!!」」」





始まるカウントダウン

(大丈夫か?)
(うっわー!パッパグ、見てよ!凄い綺麗な男の人!!)
(本当に?ありがとな)
((こいつ、いつの間に戻ったんだ…))

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