rode-37



ヨコズナと言うクロールで泳ぐカエルも加わり線路へと無事に戻ったロケットマン。

少し進むとフランキー一家の乗るキングブルとも合流する事ができた。

(長っ鼻だわいな…)

(シフトステーションで見た長い鼻の兄ちゃんだ…)

(ぶっ飛ばした長鼻の兄ちゃんだ…)

「やっぱりヒーローだったのか!?そうだと思ったんだよ!俺!マントだもんなっ!」

「すげーっ!俺ヒーローなんて初めて見たぞっ!!」

『(何で気付かないんだろ…)』

そして、サンジから更に聞かされた。
バスターコールという海軍による総攻撃の驚異とロビンの過去の一部。

そして、改めて全員が顔を見合わせ頷く。

「必ずロビンを取り返すぞ!」

と、そこにココロの声が響いた。

「もうすぐエニエスロビーに着くよ!」

それを聞いたザンバイとパウリーが切り出した。

「俺らが門を抉じ開ける!だから、あんた達はとにかく先に進んでくれ!!」

「おう!わかった!!」

『うし。やるか!!』

ルフィを筆頭に一味全員が気合いをいれる様に立ち上がりその時を待つ。
そして、ルフィとライも車両の上に上がると見えてきたエニエスロビーを見据えた。








「ゴムゴムのロケットーー!!」

ルフィの声が響き一斉に全員が窓からルフィを見る。

「何やっとんじゃ!あいつはー!」

「わかったって言ってたよな!?」

「はぁ。待つとか無理だから」

「5分とか無理無理」

ルフィを遠い目で見送っていたナミ達がある人物が飛び上がったのを見て目を見開いた。

「って!?ちょーっと待ったーー!!」

「何であいつまで!?」

「何やってんのよ!!ライ」


『本島でサポートに回るなら、こっちでなら暴れられるってかっ!あったまいー!』

うきうきしながら、ライがルフィを追って1つ目の門前に下り立った。

「何者だっ!?」

『ん?手配書チェックしねぇと、ダメよ?下っ端くん』

ニっと笑って見せた瞬間に、ライは能力を使う。

『フェザーストリーム…』

呟いた瞬間巨大な渦がライを中心に巻き起こり、そして。
海兵達を切り刻む。

ライ自身には羽も翼も見えているが、他の人物にはただ巻き起こった風による攻撃としか見えず。
見えない驚異に怯え逃げ惑う。
しかし、それをライが許すはずもなく。
剣を抜くと1人、また1人と剣を奮い確実に海兵達を地に沈める。

そして門前へと辿り着くと上を見上げる。
そこにはライの戦闘を見ていたルフィ。

「やーっぱ、つえぇの隠してたな!ライ」

『うるせぇよ!後ろは任せろ!お前は先進めよ!』

「わかった!」

言葉を残して去ったルフィを見送ると、門を見据えて飛び上がる。
落下しながら剣を奮うとその切った線を描いて崩れ落ちる門。

それを少し離れた海列車から見ていた者は一様に釘付けになる。

「あのやろう。本当はどんだけつえぇんだ…」

「ほぼ一瞬で門前の海兵達を薙ぎ倒しやがった…」

「あいつ、あんな強いの?」

「お、おい。あんたらあの兄ちゃん何者だよ!?」

「………うちの船の臨時戦闘員だ…」

「………あれで臨時かょ…」




門を突破したライは尚飛びかかってくる海兵やサイファーポールの諜報員達を次から次に薙ぎ倒し進む。

『はーっ!!久しぶりだな。こんな暴れんの!』

嬉々として剣を奮い、能力を使う。

『おらおらっ!余所見してる暇ぁねぇぞっ!!』

翼を羽ばたかせ飛び上がると今度は羽根がマシンガンの如く海兵や諜報員達を襲う。

そのまま飛びながら2つ目の門前に辿り着いた所でザンバイ達フランキー一家とパウリー、ルル、タイルストンが追い付いた。

「あんた!とんでもねぇなっ!」

「ほとんど門前の奴等やられてるじゃねぇか!!」

『ん?あぁ、追い付いたか』

ライが振り返りながら、息1つ乱す事なく笑顔を見せた。

「この戦闘の後でも笑ってんのか…」

『まぁな。雑魚どもは任しとけっ!まぁ、ここからは更に人数増えるだろうからさすがに1人じゃ厳しいから、頼むぜー!』

にっと笑いかけたライにフランキー一家とパウリー達が頷いた。
そして残っていた海兵達に視線を移すと一斉に動き出す。

「よっしゃ!やるぞぉー!!」



「そうはさせねぇぞ?」

「ここは通させねぇ!げばばば」

突如現れた大きな影に見上げるとそこにいたのは巨人が2人。

『おー!でっけぇなぁ!!けど、俺の問題にはならねぇなぁ』

ニィっと口角を上げ飛び上がろうとした瞬間後ろから何かが飛び乗った。

「ここは俺らに任せてもらおうか!!」

ライの背中に飛び乗ったのは、パウリー。
更に後ろにはルルとタイルストン、フランキー一家がいた。

『おぉ。わかった…。ど、どうでもいいけど…てめぇ!パウリーっ!どけっ!重たいんだよ!!』

「こうしねぇと飛んでっちまうだろ。まぁ、いい」

『俺、かわいそう…』

そう言いながらもパウリー達にかかっていこうとする海兵達に攻撃を繰り出す。

『フェザーアロー…』

呟くと海兵達に次々と貫通する羽根。
だがここでも羽根の見えないせいで攻撃の元がわからず動揺を見せる海兵達。

「さっ、さっきから何なんだよ!?」

「ぐあぁ…い、いてぇ…」

『まだまだ…』

今度は剣を大きく一閃する事で斬撃を飛ばす。
直後、斬撃を免れた海兵の元へと一瞬で移動すると海兵を切り飛ばしていく。

その間に巨人を倒したパウリー達が門を開けようとするが

『まどろっこしい!こうすりゃいーだろ』

上から降ってきた声にパウリー達が見上げると剣を振り下ろしながら落ちてくるライ。

「うおっ!やべぇ!脇に逃げろっ!」

「「「ぎゃーー!」」」

『……よしっ!』


顔についた返り血を掌で拭うと言った言葉にパウリー達が突っ込む。

「よしな訳あるかっ!?味方巻き込んでどうすんだよ!?」

『わりぃ、わりぃ!いいじゃねぇの。皆無事だろ!』

笑いながら返すと、影がさした。
直後大きな音と供に2つ目の門の先にはロケットマンが車体を横たえていた。

『あいつらも来たみてぇだな』

見据えた先の車両から這い出てきたサンジとゾロを見てライが声をかける。

『おーい!随分派手な登場だなっ!!』

ライの声に振り向きライを視界に入れた2人がそれぞれに叫ぶ。

「てめぇまで先走るんじゃねぇぞっ!」

「クソ野郎っ!ロビンちゃんを助けるのは俺なんだからなっ!」

ライに声を荒げるとすぐに睨みあう2人をよそに車両に視線を向けるとナミ達も這い出てくる。

『お、大丈夫かぁ?』

歩きながら攻撃を仕掛けてくる海兵達を造作もなく切り捨てるライに気付いたナミがそれに目を丸くする。

「虫も殺さないような顔して。あんたも大概鬼畜ね…」

『お?誉め言葉か?サンキュー』

「誉めてないわよ!あんたがいればこんなとこまで来なくてすんだでしょーね!!」

『あっはっはっ!どうだろうなー?おら、ナミ囲まれたぞー』

話をしている内にライ達は海兵に囲まれていた。

『じゃあ、お手並み拝見させてもらおうかな?』

ナミに笑いかけるとナミがため息をはきなから、クリマタクトで攻撃準備に入った。



眠れる獅子の目覚め

(こちら本島前門!麦わらの一味とその共謀者が乗り込んできて、巨人族のオイモさんとカーシーさんがやられました!)
(更に麦わらの紅の騎士が得体のしれない能力を使用しており迂闊に近づけません!)
(得体がしれないだ!?ふざけんなよ!きっちり報告しやがれ!!)

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