小説 | ナノ


  廻るランプ廻るひかり


【ワンクッション】
・にょたババです。女体化先天性です。
・男性向けをちょこっと意識して……まぁエロばっかりです。
・輪姦表現含まれます。
・玩具表現も含まれます。

・オルババ以外にマドーラ×にょたババも出てきます…。
・ちょこっと龍←アリ。

↓大体こんなもん。
・大聖母組×アリババ王女が見たかったんです。
・拘束して薬飲ませてその後に輪姦されて痛みに声をあげちゃうにょたババちゃん。
・アクティアまでの船旅は順調で別れた後のアリババがレーム行の船で襲われた設定でごわす。人質を取られて武器を奪われた後、まだ子供に見えたという理由でアリババも浚われた設定です。

という以上の条件がOKな方だけ御進みください。
大体なんでもOKな人向けの話ですっ!!! 苦情は聞きませんっ!!!


















 自分の喉に鉤爪が食い込むのを俺は動けず見ていた。きっとこの手が引かれれば鮮血が首から吹き出し、すぐに俺は死んでしまうだろう。じっとりと背に汗が流れる。
――こんな所で俺は終わりなのか……?
 脳裏に今までの仲間たちの顔が浮かんだ。誰もがこの先にある未来を疑わない顔。そして、互いの安否を気遣い、その先行きを信じている顔だった。それが、俺はこんな所で終わってしまう。文字通り合わせる顔もない。
 それも自分が乗っている船を守れなかったという情けない理由だ。立ちまわれていると思っていたら、人質を取られていて……それからは武器を取り上げられて――誘拐されてこの始末だ。
 捕まった先で見せられた幻覚を振り払ったはいいものの、そうなればもう用はないとばかりに刃を突き付けられている。きっとこいつらなら躊躇なく人の首を掻き切るんだろう。
「アリババ……? そう、アリババ・サルージャ……聞いたことがあるわ」
――なんで俺の名前……。
 船の上で船員に呼ばれていたのを聞かれたか? 首領と及ぼしき黒髪の女が自分の名前を繰り返すのを目だけで追った。
「――おやめなさいオルバ。その娘にはまだ利用価値があるわ」


 今にも手にかけられそうになった俺の命はたったその一言で救われた。
 救われたと言ったらおかしいかもしれない。少なくとも今すぐ命を取られるってことじゃなくなったってだけで、今後の命の保証なんかどこにもないんだから。
 武器は当然取り上げられたまま、手は縛られて薄暗い船室に押し込められる。イスも何もない狭い部屋だ。小さな小窓がひとつあるだけで、出入り口と言ったら目の前の扉くらいしかない。当然外からカギがかけられていて開けられる様子もない。
――利用価値って何だ?
 俺はもう国から逃げた身だ。煌帝国に差し出された所で処刑される以外の用途なんて見込めないだろう。それで大聖母達に何かの利益が得られるとは思えなかった。
 放り込まれるとすぐその後に食料が入った袋が投げ入れられた。俺が乗っていた船の紋章が刻まれている麻の袋。きっとあの時強奪されたものだろう。紐を解けば中に入っていたパンと干し肉が転がり出てくる。両手を拘束された状態じゃうまくひろえずそれは床に転がった。
 それを拾って口へと運んだ。


 薄暗い部屋に閉じ込められてどれくらい経っただろう。扉が開かれたのは閉じ込められた時と、食料が放り込まれた二度だけだった。それ以降はかなりの時間が経ったような気がするのに一向に開かれていない。薄暗さと疲労もあって瞼がゆっくりと落ちていくのを何度も振り払って目を見開いていた。
 それもそろそろ限界に近かった。
――まだ眠るわけにはいかない……。逃げ出すチャンスが来るかもしれないのに……。
 何度もそうやって睡魔を振り払っていた。でも、耐えきれなくなって視界が重く閉じていった。意識が遠ざかる中、アラジン達の顔が脳裏に浮かんでは消えていく。
――他の皆は無事に目的地に着けたのかな、……俺に利用価値って何があるっていうんだよ……。


 深い眠り。
 そう、娘はようやく深い眠りについた。渡した食料に眠り薬を混ぜていたってのに緊張からか本当にこいつは眠らなかった。おかけですっかり夜になってしまった。
 ゆっくりと扉を開ければ軋んだ音が響く。けれども一向に目をさまさない様子に息を吐くと魔法道具で作り出した泡玉に娘を包み込んだ。
 この船の中でベッドが用意されている部屋は限られている。マドーラはそこにこの娘を連れてくるようにと言っていた。暴れられると面倒だから眠って意識がない時に、と。
 薬も効いている娘は振動をなるべく与えないよう注意していることもあり目をさます様子はなかった。
「これで良いのかマドーラ」
 ベッドがある部屋。それはマドーラの部屋に他ならない。そのベッドの上に娘をゆっくりと横たえた。
「そうよ。ありがとうオルバ」
 あと他に頼まれていたことがもう一つある。比較的年齢が上の男だけを数人連れてくること。
 それも、精通が終わっている男だけを集めるように頼まれていた。
「あなた達には少し早いかも知れないけれど、気持ちの良くなることを教えてあげるわ。いつも頑張ってくれているからご褒美よ」
 そう言うとマドーラは横たえた娘の衣服を捲し上げた。娘の白い肌、腹からたわわな乳房までがランプの明かりに照らされて揺れた。ごくりと思わず唾を呑んだこの感情はあまり感じたことがない。心臓が音をたて鼓動を早くし始めたような気がする。
「ン……」
 娘が僅かに身体を揺らした。起きたのかと一瞬思ったが鼻から抜けるやけに甘い声を漏らしただけ。目はつむったままだ。
「オルバ」
 呼ばれてはっと顔をあげた。娘の肌を食い入るように見ていた。他の視界が一切遮断されるほどに。それほど娘に俺は意識を向けていた。気付かないうちに。
「こっちにいらっしゃい」
「うん」
 娘のすぐ横に立っているマドーラに駆け寄れば優しく頭を撫でられた。この暖かい手がすごい好きだった。優しく頭を撫でられているとすごく安心する。
 顔を上げればマドーラが微笑んでいた。
「私、もっと子供が欲しいの。その為にはオルバ達の力が必要なのよ」
 それは知っている。もっともっと家族を増やさないと。マドーラの子供を俺達は増やさないといけない。だからたくさん子供をここに連れて来ないといけないんだ。ここに連れてきた……この娘はマドーラの子供になれなかったけれど。
「うん。そうだねマドーラ」
「そう。だから――これから私の言うとおりにするのよ」
 マドーラの言葉に間違いなんかない。でも、ご褒美ってどうゆうことなんだ? それにここで子供が欲しいって言うなんてどうゆうことなんだ?
「さぁ、この娘の服を剥ぎ取ってちょうだい」
「わかったよ、マドーラ」
 眠ったままの娘の服を脱がしながらそんな疑問が脳裏を掠める。けれども、その肢体に触れ滑らかな肌を感じると先程の興奮がまた甦ってきて、些細な疑問なんてどうでも良くなってきた。じわりと腰に熱が溜まっていく。
 一糸もまとわぬ娘の肢体がベッドの上にさらけ出された。服を脱がされたというのに薬が効いているからか娘は目をさまさない。
――腕の拘束は脱がすために一度ほどいたからもう一度締め直さないと……。
 縄をもう一度娘の両手首を一まとめにして結び直した。
 その手首の縄を、ベッドの枕元にある格子へと結びつける。
「ン…………ク……ッ」
 痛みが走ったのか娘が固く目をつむったまま小さく呻いた。無防備に両腕が上げられた姿がやけに扇情的だった。隠されもしないたわわな乳房が娘が呼吸をする度に僅かに揺れている。それが晒されて誰かがごくりと喉を鳴らした。
「良くできたわね、オルバ。それと、これを使いなさい」
 音をたてて寝台横にある机にマドーラが青い硝子でできた小瓶が置く。コトリと音がなった。
「これ……は?」
 見たことのない色鮮やかな小瓶だった。尋ねればマドーラはにこりと微笑んで、ゆっくりと小瓶を傾ける。中に入っている液体がマドーラの手の動きに従って左右へと揺れる。粘性があるのか瓶の中の液体はどろりと鈍い動きをしていた。
「一滴だけこの子に飲ませるのよ。そして、数滴を手にとって――」
 マドーラの指先がゆっくりと娘の下肢を示した。股に手を添えて開かせて、下生えが隠すその奥へと手を忍ばせて。
「この内側、ずっと奥へこの液体を塗り込むのよ」
 今回のすべてにおける入口を指し示してマドーラは優しく微笑んでいた。




 暗い。
 暗い夢を見ていた。
 どこを歩いているのかもわからない暗がり。ただゆっくりと俺はどこともわからない場所を歩いていた。
 みんなは大丈夫かな。
 無事に目的地に着いたかな。
 白龍……俺、白龍に何か言いたかった気がするんだ。あいつに会った時からずっと何かが気がかりで、でも何を言ったらいいのかわからなくて。
 また会おうって約束したから、きっとその時に会えればわかるのかな……。
 薄い暗がりを歩いていると見慣れた後ろ姿が見えてきた。
 煌特有の白い着物、手にしている長い偃月刀。
 白龍だっ!
 胸の奥から喜びが沸いてきた。会える、また話せる。それが嬉しい。
 そうだ! 俺は早く修行終わらせてまた会って話したいんだ!
 駆け寄ろうとして違和感に気付いた。
 足が動かなかった。
 さっきまでゆっくりと歩んでいたはずの足は地面に貼りついたようにぴくりとも動かない。
 それに身体が――熱い。いやどんどん熱くなっていく、急に熱が全身へと広がって行く。体が火照って力が抜けて立つこともできなくなって、その場に俺は崩れ落ちた。
――……え? なんで?
 必死に顔を上げれば白龍の姿は見えなくなっていた。




「……っつぁっ!!!」
 夢から覚まさせられたのは突然だった。身を裂く様な痛み。その痛みにいやおうなしに俺は目を見開いていた。
 最初は何が起きているのかわからなかった。眩しく顔を照らすランプに揺れている視界、熱い身体、ぼんやりとする頭。
 それに下肢から振動と共に全身を裂く様な痛みが響いてくる。何かが自分の身に埋まっている、引き裂いている感覚。
――何? なにこれ…どうなって……っ?!
 痛みから身を捻ろうとしても手が頭上で拘束されているのか動けない。左右に僅かに揺れるだけでその間も耐えがたい痛みに目を見開かずにはいられなかった。
「…あっ……アァアアッ!!!」
 耐えきれずに悲鳴が口を突いて出た。見開いた目の上でランプの光が何事もないように揺れている。
――熱いっ! 痛いっ!! 怖いっ!!!
 身体の内側を熱く固い物が貫いてしきりなしに動いている。動く度に全身へと痛みが走って息が出来なくなる。中に埋まっている固い物、それが少し外へ引かれて、次の瞬間奥へと押し入ってくる。圧迫感と痛みが強まって、息ができなくなる。
「……かはっ………アッ……」
 息が止まって酸素が足りなくて目の前が勝手に滲んでいく。涙が溢れ頬を伝っていく。視界が霞む。
 まるで内側から焼かれているような強烈で激しい痛みを伴う感覚だった。目を覚ましてから絶え間なく続いていたそれが急に収まった。いや、収まったという表現は的確じゃない。止まった。身に埋まっている塊が動きを止めたんだ。
「マドーラ…こいつ眼を覚ました…」
「……マドー……ラ……?」
 聞こえた声に少しだけ意識が冷静になった。どこかの船室――揺れるランプ、辺りを探るように顔を向ければ俺の下肢を押さえつけているオルバと、ベッドのすぐ横に立っているマドーラが視界に入った。
 その視界の中でマドーラが俺を見つめてゆっくりと微笑んだ。
「何が起きているのか分からないのかしら? そうね……あなたはまだ……」
 その長い手の指先で目の前に見せられたのは朱色だ。大聖母の指先で弄ばれているネバついている液体。
 血の、赤。それが何を意味するのか。俺は知っている。同時に理解した。何が起きてしまっていて、俺が今何をされているのかも。
 裸に剥かれベッドに横たわり、両腕を縛られている。身に埋まっているのは、この身体が咥えているのは――目の前の、オルバの性器だ。嫌でも理解してしまった。俺は今、犯されている。
「まだ子供だったのだから、仕方がないわ」
 こくりと、目の前でマドーラが頷いた。何を、と思う間もなくそれはやってきた。
「ッアアアアッ!! アッ! …ふっ…くっ…」
 頷いたの次の瞬間だった。気付いたら止まっていた律動が開始されて奥を深く貫いてくる。
 今すぐ逃れないといけない。それだけが頭に浮かんだのに膝うらから抱えあげられ貫かれている今の体勢じゃ、脚は宙を掻くことしかできない。
「……アアアッ!!!」
「聞いて、私ね……」
 痛みだけじゃない。熱い何かが身体を支配し始めている。その傍らでマドーラが耳元に口を寄せ囁いた。
「子供が欲しかったの。王族の子供が。あなたが悪いのよ。王族なのに子供だったのに、私の子供にならなかったから……。だから――あなたは産むのよ。私の子供を」
 言っている、意味はわかった。それがとてもおぞましいことだって。
「…ぁ……い、いやっ…やぁああっ!!」
 早く逃れたい。それなのに身体は抑えつけられて熱を咥えさせられ続けている。
「っぁ……ひゃぁああっ!!」
 不意に電流が走ったような感覚が全身を走った。
 一瞬目の前が白くなる。背が勝手にしなる。息が止まる。身体の熱がどっと上がったような気がした。
「っ! …何これ、ずっげぇ締まった…」
「ふふっ。ようやく薬が効いてきたのね。今の所をもっと突いてあげなさい」
「…っ! や、やめ……ぁああんっ!!」
 最初感じていた痛みはもうどこか薄れていた。甘いしびれ。
 代わりに身体を支配していくもの。痛み以上にそれが身体自広がっていって分の身体がまるで自分の物じゃなくなったように言うことを聞かない。勝手に跳ねる。勝手に熱を上げて息を止めて、脳髄が直接揺らされているみたいに目の前が真っ白になる。
「あっあっ!!!あああああっ!!!」
 奥を突かれればその衝動のままに身体が跳ねる。
――何コレ、知らないっ。こんな感覚知らないっ!!
 ぐっと熱に絡みつくように内側が収縮する。
「すっげぇっ!マドーラすごい…っきもち、いいっ!」
 貫いている熱が膨張していくのがわかった。でもどうにもできない。思うように動かない身体も今自分が何を考えているのかもわからなくなる。
「下ばかりじゃなくてこっちも触れるのよ」
――……こっち??
 こいつらが何を言っているのかももうよくわからない。緩やかになった律動に荒く息を吐いて、衝動をやりすごすことしか俺にはできなかった。何を言っているのか、気にする余力もなかった。
 カリッと音がしたんだろうか。そんな一瞬の認識。次の瞬間、背骨を這うよう走った刺激に身体が跳ねた。
「ひゃっ…やァアアアッ!!!」
「……っ!! ……すっげえ締まった…」
 乳首をくりくりと摘ままれた。いつの間にか固くなっていたそこは触れられただけで強い刺激がやってくる。身体が跳ねて、ナカがはしたなく収縮しているのも感じている。
「…………へぇ」
「ァアッ!! ……ヒィアッヤァッ!」
 その様子が面白いのかことさらに胸の先を弄ってくる。
「オルバ……反応、よくなったでしょう?」
「うん! マドーラ!」
 乳房を乱暴に掴まれてその勢いのまま揉まれる。固くなったその先端をぐりっと摘まれるたびに、同じかそれ以上の刺激が背を走って行く。
――い、いやだっ!もうっ!!!
 熱い、息が出来ない、好きにされてみっともない声ばかりが漏れる。情けなくって辱められているのに、淫らになって行くのを止められない。
「や、やだぁっ!…ひぃぁああっ!!やっ……ぁああんっ!」
「……いや? ……んなこと言って…あんた、俺よかずっとっやらしい顔しているぜっ!」
「ア―――――っ!!」
 奥を突かれた。と思う間もなかった。目の前が文字通り真っ白になった。思考も何もかもがなくなる。
 身体がびくりとしなった。それが一瞬なのか長い時間なのかもわからない。熱い。焼ける様な熱さが内側に広がって行く。
 中に出されたのだと、ようやく気付いたのは息を荒くしたオルバが身を引いた時だった。それまで何を考えていたのかも思い出せない。
 ずるりと内側から抜けて行く圧迫感。息をするだけでもう精一杯だった。だから――、オルバが身を引いたのと入れ替わりに他の男が前に立った時、まだ俺は自分に何が起きようとしているのかがわかっていなかった。
「………………え?」
 男が現した反り起った肉棒。
「あら?これで終わり。だと思っていたのかしら?」
「……そん、…な……」
 もう無理だ。これ以上あの刺激に耐えられる気がしない。身体はまだイった影響で力が抜けてびくびくと震えているっていうのに。
「もっと気持ち善くなるわよ? ……怖がらなくていいのよ?」
「やっ!! いやぁああああああっ!!!」
 ずぷり。水音を立てて内側を新しい熱が容赦なく抉ってくる。すでに犯された孔はすんなりと新しい熱を奥まで一度に咥えこんでいる。
「……あ…………ああ……」
「あなたには私の子供を産んでもらうのだから。そうもっと」
 荒い男の息遣いが聞こえる。目の前の男からもその回りからも。律動が始まって、身体が耐えきれない刺激に跳ねていく。
「もっと気持ち善くしてあげるわ……」
 終わりの見えない快楽のなかでマドーラの言葉だけが頭のなかで響いていた。




「……あ………あ……」
 目の前で揺れるランプを見上げて、どれくらい時間が経っただろう。身体はもはや指先一つ動かすこともできないくらい疲れ果て、浅い息を吐き出しながら小さく痙攣していた。意識は霞み、下半身の感覚はもうあるようでない。
 どれくらいの時間が経ったかなんてわからなかった。最後に熱を受け止めたのは少し前だ。何かを話しているけれど聞きとることすら霞んだ意識じゃもうよくわからない。
 身体は吐き出された精液や唾液で汚れていない所なんかもうないくらいだった。
 べたべたして気持ち悪かった。それなのにここから動くこともできない。少しでも指先を動かすだけでも痛みとも快楽ともしれない感覚が身体を襲ってくるから、身体一つすら動かせない。
 いっそのこと気を失ってしまった方が楽だった。
 けれども大聖母の連中は俺を眠らせてなんかくれなかった。気を失っても目が覚めるまで犯し性感帯を嬲り続ける。夢と現実の境が曖昧になるくらい繰り返されて、今こうして上を見上げて解放されている今が夢なんじゃないかって思ってしまうくらいだった。
「そう、それで…。あなた達はまた私が呼ぶまで下がっていなさい」
 その声だけはやけにハッキリ聞こえて意識がわずかばかり浮上する。てらてらと光るランプ、その隅で部屋から出て行く男達。ようやく終わったのか、と息を吐き出すことすら緩慢だった。
「お疲れ様。気分はどうかしら?」
 長いこと、自分に向けられる言葉を聞いてなかったと思う。何か言い返そうと思っているのに喉は枯れて何も声が出ない。
「あの子達若いから加減を知らなかったのよ。ごめんなさいね?」
 その言葉にうわべ以上の感情なんかこもっていなかった。
「ああ……早く私の子を産んでちょうだい……王の血が欲しい……」
 俺の髪を手で優しくすきながら、あまりにも身勝手な言葉、おぞましい思想を口にして大聖母は口元に弧を描いている。息をするだけで精一杯で霞む意識だと感情もろくに沸いてこなかった。
 されるがままになりながら視線をぼんやりとその女に向けていた。
 俺の顔を見ていた大聖母がその視線をゆっくりと南下させた。口元に笑みを浮かべたまま。汚れたままの俺の体しかそこにはないのに…。
 すっと髪から手を離した大聖母が下に手を伸ばしてきた。何を……?と思う間もなかった。
「……っ」
 身体が腹部を撫でられる刺激に小さく跳ねた。受けすぎた精液のせいで下腹部は確かに軽く膨らんでいた。その上をゆっくりと円を描きながら大聖母が撫でている。
「こんなにも…飲み込んだのね…ふふふ…」
「…は………ァッ……」
 決して腹を押さないように撫でられる度にビクリと身体が痙攣する。
 もうこれ以上身体に触れないで欲しかった。ようやく解放された性感の波が襲ってきて、震えと共に閉じれない口から小さく喘ぎが漏れている。目尻から涙が溢れてく。
「あら…」
「………ンンッ!?」
 大聖母の手がそのまま秘部へと滑り落ちた。ひくついてるソコへ。
 白濁で汚れ蜜を溢れさせつつある入口を撫でる刺激に身体が悲鳴を上げている。
「あれだけ子種を呑み込んだのにまだ欲しいと言うの…ふふっ…なんて淫乱な子……」
――違う。そんなんじゃない。
 首を横に振った。緩慢でゆっくりとした動きだったけど。
――違う。……違う。
 首を横に振るのが大聖母の目に留まった。少しだけ驚いたように目を瞬かせて、また笑った。
「あら…この程度の刺激じゃ物足りないの?」
「……ッァ……! ………ァァッ…」
 唐突に与えられた強い刺激に身体がわずかに跳ね掠れた声が漏れた。入口だけに触れていた大聖母の細く長い指がズッと奥へと沈んでいる。感覚が麻痺しつつあるそこをその細い指がゆっくりと内壁を擦るようにかき混ぜる。熱い感覚が性感が満身疲労の身体を支配していく。
「でもごめんなさいね?先はまだ長いの。あの子達はもう休ませてあげなきゃいけないわ…」
 押し込まれたのも唐突なら抜かれるのも突然だった。秘部から抜かれた指先にホッと息を吐き出す。
 今度こそようやく解放された……。天井を眺め疲労のままに目蓋がゆっくりと落ちていく。身体も精神も、限界だった。ただもう休みたかった。
 だから、秘部に感じた冷たい感触に目蓋を僅かに開き霞む視線を泳がした時、大聖母が何かを手にしている。その程度の認識しかできなかった。
「代わりに、私があなたの相手をしてあげるわ」
「……? …ァ……ぁァァッ!?」
 ズッと身体に押し入ってきたのは冷たいモノだった。
太い圧迫感。それが内から溢れる蜜と精液を潤滑剤にゆっくりと押し入ってくる。それは散々くわえさせられた男根に似ていて内壁を擦られれば性感が否応なく身体を支配していく。
「……ぁ……っ……!」
 冷たいのに生き物でもないのに、浅ましく身体がひくつく。ナカが吸い付くようにソレを包んでいるのがわかった。
「ふふっ。どうかしら、木の玩具だけれど貴女を満足させれるかしら?」
 奥までそれを進めながら、内側をかき混ぜるようにソレ捻ったり回転させる。その度に目の前が白くチカチカと光り、喘ぎがこぼれる。僅かにある意識でできることと言ったら首を横に振るだけ。
 早く抜いて欲しかった。
 解放して欲しかった。
 そう伝えたかった。
「あら……。こんなにゆっくりじゃ物足りないの?」
 俺が、その言葉に目を見開いたのは大聖母も見たはずだ。そんなことを望んでいないこともこの女はわかっているはずだ。
 それなのに口元を歪めて笑っている。とても愉しそうに哂うその姿にぞっとした。
 もう動けない、逃れられない。
 それなのに逃げたくて逃げたくて仕方がない。もう身体が動かなくてどうにもできないというのに。
「貴女が淫乱で嬉しいわ…」
「…はっ…ぁ……ぁ、ァァアアアッ!!」
 耳に響いてくる水音。熱を上げて跳ねる身体。激しさを増しながら確かに感じる部分を擦り続ける内側で暴れるソレ。
「ふふっ可愛いわ、アリババ……。直接犯せないのが悔しいくらい……」
 浅い息に涙が止めどなく溢れていく。
 痛みよりも快楽が苦しい。疲労しきっている身体なのにまだ快楽を拾ってきて精神も擦り切れていく。
「これからずっと私が愛してあげる。いえ、私達で愛してあげるわ……。可愛いアリババ……」
 過ぎる刺激に何も考えられなかった。視界が白く染まっていく。
「……ぁあああっ! ……あ、ア―――――ッ!!」
 深く奥を、強く貫かれた。その瞬間、目の前が文字通り白く染まった。




 ぐったりと赤い顔で意識を手放したアリババから大聖母は手にしていたものを抜いた。白濁に汚れた男根を模した木の玩具。その道具の有効性に大聖母は思わず笑いたくなる。
 自分の子供になれなかった憐れな娘。その娘が自分の手で喘ぐことしかできなかった。その様子に嗜虐心を満たされて大聖母は快感を感じていた。本当はもっと嬌声を上げさせたい。恥辱に顔を染めるこの娘のはしたない姿を嘲笑っていたかった。
「今日は…これで我慢しておいてあげるわ…」
 ピクリとも動かない娘を前にそう溢した。子供を孕むまで犯し続けるのだから最初で疲弊させ過ぎるのは良くない。それでもやり過ぎてしまった感じはしているけれど。
 ゆっくりと意識のないアリババの肌に指を滑らせた。
 きっとこの娘は、アリババは可愛い王族の血を引いた子供を孕むだろう。その時を想像して大聖母は笑わずにはいられなかった。

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