廃窓家の呟き


 
名ノ羽「あたしの担当は数学なんだ。数学が大嫌いな子にも分かりやすく教えることがモットーだよ。分からないことは基礎から全て教えるわ。少しでも数学が好きになって貰えたら教師冥利に尽きるってもんよ」
 

 
弦祈「1年前の事件で無茶を沢山してしまいまして、始末書を大量に書かされました。お陰で俺は始末書のプロです」
 

 
菖「図書館の閉架には、司書さんもあまり入らないらしいよ。収めている本の中から悲鳴や呻き声が聞こえたりとか、人を本の世界に引きずり込んだりとか、本の登場人物が勝手に出てきて閉架内を徘徊していたりするんだって」
 

 
瀧「図書館の禁帯出の本?ああ、あれは一般利用者が触っちゃいけないらしいぞ。確か…本の中に吸い込まれてしまう、とか何とか聞いたことがあるな。
…吸い込まれた人がどうなるのかって?物語を一通り体験しないと出られないそうだ。閉架は分厚い本ばかりが置いてあるから、本から出るには数日から数ヶ月かかるだろうな」
 

 
小夏「さっき図書館に寄ってきました。閉架で事故が起きたらしく、禁帯出の本があちこちに散らばってて。足元に落ちていた禁帯出の本を拾おうとしたら、慌てた司書さんに触らないように言われてしまいました」
 

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