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「十夜っ!十夜っ!!愛してる!愛しているっ!!」
「あぁんっ!僕もぉっ!!僕も愛してるよ、陽太ぁっ!」
「くっ…!」
「やあぁぁぁっ!熱いよぉ…!!」
俺の愛に健気にも応える十夜さんに我慢出来なかった。俺が十夜さんを呼び捨てにしたのも、十夜さんが俺を呼び捨てするのも、これが初めてだった。抜く余裕もなく、思わず中出しする。
あー…やっべぇ。十夜さん、ローション嫌がったから、コンドームもつけなかったに…明日、十夜さんが腹下したら、可哀想だな…
そう考えていたら、
「やぁん…やめないでぇ…!」
「え…?」
「もっと、愛してぇ…!陽太ぁ…!!」
なんと、腰を揺らめかしながら、十夜さんからお誘いが。しかも、ぶっとんでいるのか呼び捨て。しまった!うまく合わせなかったから、十夜さん、まだ途中だ!!
「早くぅ…!愛してぇ…!!」
「ちょっ…!十夜さん!!」
俺の腰に足を絡め、ゆらゆら妖しく腰を揺らす十夜さん。当然、思春期真っ只中の俺は萎えるなんて事はなく…
「ちょうだぁい…!早く、陽太の熱くておっきくて固いので、僕を一杯愛してぇ…!!また熱いの、中に出してぇ…!」
そんな卑猥な言葉と共に誘われたら、
「…十夜っ!」
「あぁんっ!そんなにごりごり擦っちゃ、駄目ぇっ!」
当然、愛しちゃいます。指で見つけた前立腺を擦ってやると、十夜さんは体をがくがく揺らしながら身もだえる。淫らに俺を求める可愛い可愛い恋人に、俺は更に愛を注ぐ。
「やあぁぁぁっ!ぐちゃぐちゃしちゃ、駄目ぇっ!!」
「駄目。もっと愛してあげる、十夜」
「ひやぁあっ!陽太ぁっ!!そこ、駄目ぇっ!」
前立腺を攻めると、十夜さんは悲鳴をあげて嫌々と首を左右に振る。だけど、体は正直で、もっともっとと蠢き、俺を誘う。
「ここがいい?十夜?」
「あぁんっ!駄目ぇっ!!」
「それとも、奥まで愛されるのがいいのかな?」
「ひやぁあっ?!深いよぉっ!」
言いながら、奥まで貫くと、また十夜さんは可愛い声で鳴く。そんな十夜さんをたっぷりと愛する。
「陽太ぁっ!あぁんっ!!陽太ぁっ!愛してるぅっ!!」
「俺も愛してるよ、十夜」
何度も顔中にキスし、愛を囁く。腰を動かしながら、十夜さんの性器を掴み、たっぷりと愛撫する。
「あっ、あっ!陽太ぁっ!!も、もう…!」
「ん…今度は一緒にイこうね?十夜」
「うんっ!うんっ!!大好きっ!僕の『太陽』っ!!愛してるっ!」
「俺も…愛しい『夜の月』」「あ、あぁぁぁっ!」
「くっ…!」
十夜さんがイって白濁をぶちまけると同時に、俺も十夜さんの中にぶちまけた。今度はうまくタイミングがあったみたいで、十夜さんも満足したのか、荒い呼吸を繰り返すが、ねだるようなことはない。
イった余韻に浸っていた俺達だが、十夜さんの中はまだ妖しく蠢き、俺を誘うので名残惜しく思いながら、引き抜こうとした。すると、
「いやぁ…!抜かないでぇ……!!」
「え?!」
「もっともっと愛してぇ…!陽太くぅん…!!」
まだまだ十夜さんからのお誘いが。しかし、俺と十夜さんがこういうのをするのは初めてで、正直、俺だってもっとしたいけど、これ以上は十夜さんの負担が…
「いや、十夜さん、初めてだから、もう止めよ?明日辛いの、十夜さんだから…」
そう言って宥めようとするけど、十夜さんは泣きそうな顔で俺を見て、
「陽太君、僕の事、嫌いになった…?」
「いや、大好きだよ!この世の誰よりも愛しているよ!!」
不安そうに俺を見上げる十夜さんに慌てて答える。
まずい。途中までしか引っこ抜いていないから、繋がっている所が俺を淫らに誘ってきて、また突っ込みたくなってきた…!
しかし、そんな俺の葛藤を知らない十夜さんは、
「お願い、陽太君…!もっともっともっと、愛してぇ…!!」
ぷつ。頑張った俺の理性が切れた。
「…誘ったのは、十夜だからなっ!」
「あぁぁぁんっ!」
一気に勃起した俺自身を、十夜さんの奥まで貫いた。
そして、そこからはとにかく激しく十夜さんを求め、俺達は愛し合った。何回やったか分からない。
「やぁぁぁんっ!陽太ぁっ!!激しいよぉ…っ!」
「止めようとした俺を誘ったのは、十夜だろ?」
「ひぃん…っ!駄目ぇ…っ!!もう壊れちゃうよぉ…っ!」
「大丈夫。壊れても愛してあげるから、十夜」
「うひゃあっ?!そこ、ゴリゴリしちゃ、駄目ぇっ!」
「ここ、そんなにいい?それとも、こっち?」
「あぁんっ!奥ぅっ!奥ぅっ!!我慢できないよぉ…っ!」
「もっと愛してあげる、十夜」
「ぐちゃぐちゃ、駄目ぇ…っ!イっちゃう!イっちゃうよぉっ!!」
「くっ…十夜、俺、もうそろそろ…」
「はぁぁぁん…っ!熱いの、ちょうだぁい…っ!!愛してぇ…っ!」
「たっぷり注いであげる」
「ああぁぁぁんっ!!」
俺達は十夜さんが気絶するまで愛し合った。


「休みをもう一日くれ、だと…?」
「…すいません」
ひくひく口元を痙攣させながら静かに怒る砂條さんに、俺はひたすら頭を下げる。正直、滅茶苦茶怖い。総長から離れるとシンさんが言った時の総長より怖い。戒斗さんがうちのチーム来た時、回収しにきた砂條さんより怖い。本当は戒斗さんより、この人の方が怖いんじゃないの?
喧嘩を山程してきて、何度か危ない目にあってきた俺だが、今ほど命の危機を感じている時はない。それ位、砂條さん、怖い。もうびびる通り越して、死を感じる。
「一応、言い分を聞こうか、陽太君?」
疑問系だけど、もう威圧感が半端ないので、逃げたい。みっともないというな。それ位、今の砂條さんは怖いんだ。
「…すいません、ヤり過ぎました」
「十夜は初めてと認識していながらか?」
「いや、あのですね…本当は二回くらいで止めるつもりだったんですよ?でも、十夜さん、誘うから…」
「やり過ぎて、十夜は指一本動かすのも億劫だと…」
「…すいません」
ひたすら頭を下げるしかない。
そう。初めてなのに、愛しすぎた俺達は、行為の後、とんでもない事になった。俺はまだ良かったが、十夜さんはぐったりし、後始末も大変だった。風呂で体を洗ったのだが、あんなに愛し合ったというのに、十夜さんの体はまた処女みたいになり、苦労しながら中の精液をかき出したり、体中色んな体液で汚れた体を綺麗にし、体液でべとべとになったシーツは即洗い、簡易ベットになるソファで一夜を明かした。当然、数ヵ月前に瀕死に陥った十夜さんは疲れきって、声も録に出ない。お菓子を作るなんて、無理だ。そんな訳で、店長である砂條さんにお願いしているわけだが…
「…次は加減しろよ」
深い深い溜め息と共にお許しの言葉が出た。それにほっとし、思わず肩の力が抜ける。
だが、俺としてはもう一つ心配な事があるわけで…
「砂條さん」
「なんだ?」
「十夜さん、初めてですよね?」
「…君は十夜の愛情を疑うのか?」
「いや、そんな事はないけど、あんまりにもエロかったから、大丈夫かな、と心配になって…」
「…そんなにか?」
「エロ過ぎたから、がっついたんですよ」
俺の言葉に、砂條さんはまた深いため息をつく。だがすぐに頭をかきながら、
「君だから、だろうな」
「え?」
「多分、十夜はセックスをあくまでも愛を育む行為としか思っていない。だから、命懸けで愛している君を求めたんだろう」
そう言う。それが本当なら、俺はこの上なく嬉しい。愛している人に求められるんだ。恋人なら、嬉しいだろ?
「多分、君以外は触られるのすら、嫌悪するはずだ。君への愛情しか、まともにないから。きっと、俺が触るだけで嫌がるはずだ」
「俺でも、嫌がりましたよ?」
「え?」
俺の一言に砂條さんは目を見開く。だが、言っておいた方がいいだろう。
「風呂で体とか洗った時、辛そうでした。そのかわり、ベットでは喜びましたけど…」
「うーん…」
俺の言葉に腕を組んで考え込む砂條さん。だがやがて考えながら、口を開く。
「薬とトラウマ、かな?」
「え?」
「多分、十夜は目を覚ました時、トラウマを解消したのがベットだったから、十夜のベット以外はセックスできないんじゃないかな?いちゃつくのは、前々からやっていたから大丈夫だろうけど…」
そういえば、風呂では辛そうだったけど、ベットでは「体が変」といって、俺を求めたな。十夜さんのベットだけ、俺を求め、淫らになる十夜さん。もう、本当に可愛すぎる。
「ま、君以外、十夜は嫌悪するだろうから、その辺は安心しろ。あと、休むなら、手配しておくから、安心して十夜を気遣え」
「…あざっす」
砂條さんの言葉に、俺は頭を下げた。やっぱこの人はいい人だ。
砂條さんの推測は当たった。十夜さんは俺といちゃつく程度は大丈夫だったが、愛し合うとなると、ベット以外は不感症ではないかという位、駄目だった。そのかわり、ベットでは俺に愛され、淫らに応じる。しかも、
「陽太君…」
「どうしたの、十夜さん?」
「なんか、誰かに見られているような…」
風呂に入り、さあ愛し合おう!という時、十夜さんが顔を青ざめて訴えてくる。それにもしやと思い、砂條さんから、発見器を借りると…
「と、盗聴器と、盗撮器…」
十夜さんの指示の元、頑張って探すと、大量の盗聴器と盗撮器が。こんなのするのは、一人しかいない。
絶対、戒斗さんだ!
「砂條さん…戒斗さんに、仕込まれていました…」
「あの人は、また…!あぁ、いいよ。俺が処分しておくから」
そう言って、砂條さんは頭を抱えながらも十夜さんの部屋から大量に出てきた盗聴器と盗撮器を処分してくれた。どうやら、十夜さんは感覚が鋭く、その為、戒斗さんが仕込んだ盗聴器と盗撮器が分かるらしい。有難い能力だ。
するどい感覚を持つ十夜さんは、ベットでは敏感な可愛くて淫らな恋人に変身する。記憶もほぼ無いおかげで、卑猥な言葉もためらいなく言う。おかげで俺達は休みがある度、沢山愛し合う。しかも、ローションを嫌がった十夜さんはコンドームも勿論駄目。玩具なんて論外だ。お陰で俺は沢山十夜さんとふれ合い繋がって愛し合う。
「やぁ…!そんなに深いと、イっちゃうよぉ…!!」
今日は対面座位で愛し合う。どうやら、十夜さんは奥まで愛されるのがイイらしい。前立腺も好きらしいが、やっぱり深く愛し合える体位がいいようだ。
「や、やだっ!これ、やだっ!!」
「どうして?深くまで、届くでしょ?」
「陽太君の顔が見えないのは、嫌っ!」
…なんて、可愛い事を!俺は一旦引き抜くと、十夜さんの体を仰向けにし、そして膝の裏に手をおいて、左右に開くと、
「やぁぁぁんっ!イクぅっ!!」
一気に突き刺し、沢山十夜さんと愛し合った。
どうやら十夜さん、俺の顔が見えないバックは嫌らしい。だって、どんなに勃起してても、途端に萎えるもん。ちなみに、ローションやコンドームは気持ち悪がるし、道具に至っては、触れるだけで「痛い、痛い」と泣く。本当、俺の事愛してくれているなぁ…俺も応えようと一杯愛しちゃうけど。
「あぁん…!陽太くぅん…!!もっと、愛してぇ…!」
「沢山沢山、愛してあげる…」
俺と十夜さんの愛の営みは留まる事を知らない。俺は思春期真っ只中で若いし、十夜さんは今まで感情が無かった分、俺に愛情を爆発させる。そんな十夜さんが愛しくて愛しくて、更に俺は十夜さんを愛する。
ただ、最近、一つだけ悩みがある。俺達の愛の営みは半端なく激しいので、ベットが壊れないか、だ。そして、近い将来、その不安は当たるが、それは別の話。



end



紅汰様、ありがとうございました!この度は企画がしっかりしていなかったせいで幾度もお問い合わせ、ご連絡とお手数をおかけいたしまして申し訳ございませんでした。頂いたお話をまとめようとしましたら、1ページ当たりが読みづらくなりそうだったのであえて頂いたページ数のままに掲載させていただきました。結果、このような多くのページ数になってしまい申し訳ございません。
本編のシリアスさとは打って変わっての後日談での二人…。お互い超溺愛、ごちそうさまです(#^.^#)陽太はいち早くシンの異変に気付き、自分の身を顧みず総長に進言した本当は優しい人間なので十夜さんは間違いなく幸せになれるでしょうね。
この度は企画にご参加いただきまして誠にありがとうございました!

これからもはるうららをどうぞよろしくお願いいたします。




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