×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -




4

それから、流れてしまったクリスマスをやり直すために俺たちは達郎の家に行った。そこには、きちんとパーティーの用意がされてあった。

「…ちゃんと、お前とクリスマスやり直したくて。」

真っ赤になって素っ気なく言う達郎に、胸がじんと熱くなった。

二人で楽しくパーティーをして、昨日と同じようにソファで座って。いい雰囲気になって、軽かったキスをだんだん深くして…


覚悟をきめたように目を閉じた達郎を、俺はぐいと引き寄せて自分に覆い被させるようにして後ろに倒れ込んだ。

「満…?」
「いいよ、達郎。」

にこりと笑うと、目を見開いてごくりとのどを鳴らす。そんな達郎が、かわいくて。

昨日、あんだけ嫌だったネコになるのが、今は楽しみで仕方ない。だってそうだろ?
俺と違って何も知らないこのチェリーちゃんに、俺が1から教えられるんだ。達郎の初めてが俺だなんて、こんなに嬉しいことはない。

「俺、お前の初めてがほしい。俺の初めてもやるから…お前をちょうだい?」

軽く首を傾げておねだりすると、切羽詰まった野獣のように達郎が俺に食らいついてきた。



結果、どうだったかって?

…めっちゃ楽しかったんだよこれがまた。

なんて言うの?AVでよくあるじゃん、
『お姉さんが教えてあげる』
っての。
俺、あの女優の気分だったね。必死に俺のリードで事を進める達郎に、胸がきゅんきゅんしっぱなし。


『ばか、そこ、まだ濡れてねえ…っ、』
『わ、わりい。こうか…?』
『あっ、そう…、もすこし、ゆっくり…』

俺の言うとおりに、たどたどしく、だけど俺を大事に抱こうとする達郎が愛しくて、かわいくて。
やっと繋がった時に、涙を流した達郎を見てちょっと笑っちまった。だって、普通逆だろ?なのにこいつ、俺の中に入れたことが嬉しすぎて泣いちまったんだぜ。
思わず引き寄せてご褒美みたいにキスをした。



隣で俺を離すまいと抱きしめて眠る達郎の頬を軽くつつく。


このかわいいの、俺の。


自分色に染める、なんてよくいうけれど、それって、逆の場合でも使えるんだなあ、なんて思った。


達郎が、俺の色で染まればいい。


そっと達郎の胸に顔を埋めた。



end

[ 119/495 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]


top