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5

「かわいいかわいい、バカな創。容姿が平凡なだけで、僕といつも比べられて。大丈夫、僕は見た目なんかで差別しないよ?だってだって、創がずっと好きなんだもん。
創が僕のせいで一人になって、僕のせいで泣いてるのを見るといつもぞくぞくした。泣いている創は、すごく色っぽいんだよ。知ってた?」


クスクスと笑いながら僕の体を撫で回す新の言葉に、再び目を見開く。


新が、僕を、好き?

「う…そ…だ…」
「嘘じゃないよ。ああ、今までやってきたことからはそう思われちゃうかな?ごめんね、だって創は泣き顔が一番素敵だから。」


そこまで言うと、新はすうっと笑いを消し無表情になった。


「なのに真也のやつ…、僕の目を盗んで創に近づきやがって…。あんなに、あんなに創について色々吹き込んでやったのに。」
「なに…、なんの話…」


聞いちゃいけない。聞いちゃいけないって、頭が警報を鳴らしてる。だけど、僕は新の言ってること全てがわからなくて、震えながら尋ねた。



「あいつ、僕に近づいてきて僕に創のことを聞いてきたんだよ。だから僕、言ってやったんだ。『創は淫乱で、毎日僕に抱いてほしくて自分から裸になってお尻を開いてみせる』って。『ああ見えて男好きでしょっちゅう色んな男を部屋に引き込む』って。
他にも、玩具が好きで何個も持ってるの自慢してくるとか、色々言ったなあ。」
「な…!」


なんで、そんな嘘を!
信じられなくて起き上がろうとするけど、びくともしない。新にこんなに力があるなんて。


「なのに、真也はちっとも信じなかった。僕が合成した写真とかも見せてやったのに。
知らない間に告白なんかしやがって…
だから今度は創の方からなんとかしようって思って。
なのに、創ったら真也に本気で惚れちゃうんだもん。だめじゃない。僕の計画では、創は真也に身代わりにされてボロボロに傷ついて真也を嫌いになる予定だったのに。」


合成写真…計画…新の口から次々と告白される言葉に、僕は完全に混乱してしまった。
でも、一つだけ。


僕は、身代わりなんかじゃなかった…?
真也は、本気で好きでいてくれた…?


混乱する僕の頬を、新がすっと撫でる。

「身代わりだって僕に言われてからの創は、ほんとに素敵だったよ。絶望と、悲しみ。創が真也に本気になっちゃったのは予定外だったけど、だからこそ余計に悲しんでる顔は素敵だったけどね?僕、毎日創の顔見て何回も何回もオナッちゃった。創が寝た後、こっそりベッドに忍び込んで創のおちんちんの匂い嗅ぎながらオナッたこともあるんだあ。あ、触ったりはしないよ?そう言うのは、創が完全に堕ちるとこまで堕ちてからって決めてたからね。」


怖い、こわいこわいこわい!新が、そんなことしてたなんて。僕で、そんな行為をしてたなんて。体が、恐怖でがくがくと震える。
新の指が、ゆっくりと僕の口をなぞる。


「…なのに、真也のやつ…僕の創にキスするなんて…おまけに明日、泊まりに来いだって?」
「んう…!」


口をなぞっていた新の指が、僕の口に入れられる。新は指で僕の舌を弄ぶ。いやいやと首を振ると、髪をがしりと掴まれた固定された。そして、指をちゅぱちゅぱと出し入れする。

「んっ、んっ、んんっ!」
「ふふ、指フェラきもちい?かわいい声出しちゃって。そんな声、真也に聞かせるつもりだったの?」

散々なぶられ、ようやく指が引き抜かれた。銀の糸が伝う指を、新が自分の口に入れてねっとりと舐める。


「…許さないから。創は、創は僕だけのもの。僕だけが君を泣かせて、傷つけてもいいんだ。あんなやつになんか渡さない。…真也に盗られるくらいなら、壊してやる…」


濁った目で僕を見つめる新に、ぞっとした。

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