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「ご…めんなさい…。くだらないことで、勝手に拗ねて…。あんな、みんなの前じゃほんとのことなんて言えなくて当たり前なのに。」
「違うよ」

彼が、僕の頭を撫でる。

「君は悪くない。…あのね、ほんとは僕は別に君のこと隠すつもりはないんだ。むしろ、盛大に宣言したいくらい。『このかわいい子が僕の大事な恋人です』って」


彼の言葉に、驚いて顔をあげる。


「でも、僕はよくても、君はまだ高校生だから。君に、変な噂が立つわけにいかないし。それに、そう宣言したら学校で遊び半分で君に手を出そうとする奴が出てくるかもしれない。『あいつは男でもいける奴だ』ってね。
…そうすると、僕が側にいられない学校では、君を守れないから。そんな、万が一なんて起きてほしくないから。」


彼は、僕のことだけを考えて従兄弟だって言ったんだ。ぼくのために…
堅くなった心が、段々ほぐれていく。

「でも、僕…あなたに似合う自信がない…。せめて、同い年ならよかったのに。そしたら僕、あなたに甘えるだけじゃなくて…」
「それも、間違い。」


言いかけた僕を、彼が遮る。


「君が同い年でも年上でも変わらない。僕は大好きな君を甘やかしたくて甘えてほしくて仕方ないんだから。僕の楽しみを奪わないでほしいな」



そうにっこりと笑う彼の笑顔にノックアウト。
ああ、どうやったって彼にはかなわないや。



僕は、さっきまでのもやもやなんてもうすっかりどこかに行ってしまって。
抱きしめる彼にキスをした。

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