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9

それからというもの、僕の生活はあまりかわらない。
朝、彼が迎えにきてお昼を一緒に食べて、一緒に下校して。


変わったのは、彼の態度と僕がバレないようにしなくてもよくなったこと。

今までこっそり渡してたお弁当を、堂々と彼は受け取りにくる。食堂でも、一緒に手をつないで席に座る。


そして、ことあるごとに「ありがとう、大好きだよ」
とストレートに気持ちを伝えてくれる。
僕はすごく嬉しいけどそれがとても恥ずかしくて、いつもいつも下を向いて小さな声でしか「僕も好き」って返せない。
そんな僕を、彼はまた「かわいい」って抱きしめて頬にキスをする。

あまりのバカップルぶりに、クラスメートが引くくらいだ。




辛かった片思いの蕾は、頑張って花開いたばかり。
これからも沢山の愛情を注ぐから、今以上にきれいな花が咲いてくれますように。沢山の実りがありますように。



心の中で、そっと開いた僕の花に願いを込めた。


end
→あとがき

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