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6

僕のセリフに、彼女は真っ赤になって怒り、ふるえている。


「あ、あげるわけないでしょ!ばかじゃないの!?交換なんて、彼が決めることじゃない!私の彼氏なんだから!あー、かわいそ〜。一生手には入らない物をずっと泣きながらほしがってるなんて。あは、ほんと気持ち悪い。男のくせに、男を好きになるなんて。」
「悪いかよ」


僕を罵る彼女の前に、僕を背中に庇うように現れたのは



「悪いかよ?男が男を好きになって。」
「や、まぞえ、くん…」


彼女は、顔を真っ青にして彼を見つめる。

「変な取り合わせが公園に向かったから後をつけてみれば。誰が誰の彼女だって?
俺、こないだお前に断ったはずだけど。寄りは戻せない、好きな奴ができたって。」


か、彼女じゃない、の?僕はぽかんと二人を見つめる。


「だって、だってまだ好きなんだもの!納得いかないじゃない、好きになった相手が男の子に惚れたからあきらめろなんて!山添君、きっと勘違いしてるのよ!男子校だから、私に会えなくて寂しいからそんな風に思っちゃったんでしょ?ごめんね気付かなくて。これからはもっと一緒にいるから」
「悪いけど」


必死に食い下がる彼女を遮る。


「さっきの話、全部聞いてたから。俺は俺をそんな風に見てる奴と付き合う気なんてないし。
何度も言うけど、マジで好きな奴ができたから、そいつを傷つける奴は許せない。
………二度と顔見せないで。」


山添君がきっぱりと言うと、彼女は泣きながら公園を出て行った。

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