×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -




幸せデート計画〜諸葛孔明には程遠い〜

にゃご様より、マイディアキティで小話を頂きました!本当はずいぶん前に頂いていたのですが、私事でこんな遅くにorz


頂いてすぐに読ませていただいてあまりのかわいらしさに悶えておりましたよ…!

ろくにお礼もせずに本当にすみません!ご許可を頂いたのでアップさせていただきます、ありがとうございます(#^.^#)



―――――――――


「晴海先輩、ほんとう!?」


キラキラした目で俺を見つめて、満面の笑みを見せて喜ぶ紫音ちゃん。


「本当ににゃんこカフェに連れて行ってくれるの?」


明後日の日曜は、克也と梨音ちゃんと紫音ちゃんといつも通りWデートに行く事になっていた。

行き先は小動物とのふれあいをメインにした自然公園。
動物好きな紫音ちゃんと梨音ちゃんに合わせたデートプランで、二人ともそれは楽しみにしてくれていた。

ところが、昨日から梨音ちゃんが風邪をひいて熱を出してしまい日曜のデートは残念ながら延期になってしまった。

幸い、梨音ちゃんの風邪はあまり酷いものじゃなくてもう熱も下がったんだけど、大事をとって日曜のお出掛けはまた今度となったのだ。

そこで、前から紫音ちゃんが行きたがっていた猫カフェへのデートに誘ってみたわけ。

喜ぶ紫音ちゃんに、我ながらナイスプランと心の中でガッツポーズをする。

「あ…でも、りーちゃんを一人にしてお出掛けするのは…」

予想通りの紫音ちゃんの言葉に

「あのね。梨音ちゃんにはちゃ〜んと頼りになる恋人がいるでしょ?」

「克也せんぱい?」

「そう、日曜には梨音ちゃんの具合も良くなってるはずだし。
お出掛けは出来ないけど、その代わり克也とお部屋でゆっくりデート出来たら、梨音ちゃんもきっと嬉しいと思うよ。
日曜のお出掛けが駄目になった事を、梨音ちゃんも気にしてるだろうし。
紫音ちゃんが、お出掛けして楽しんでくれた方が梨音ちゃんは喜ぶよ」


二人きりのデートに行きたくてたまらない俺は、もう必死に説得をする。


「うん…、そうだね。晴海先輩の言う通りりーちゃんのことだから、きっと気にしちゃうよね。克也先輩と一緒にいれたらりーちゃんも楽しいし寂しくないよね」

やったー!さすが俺っ!!伊達に参謀長をやってないぜっ

「あのね、俺にゃんこカフェ行った事なかったから凄く嬉しい!晴海先輩ありがとう」

かっ、かっわいい〜!

そっか、梨音ちゃんは猫アレルギーだから家族で行く事も出来なかったんだ…。

梨音ちゃんを守るために、ずっと自分を偽って来た紫音ちゃんは友達がいない。

ゲームセンターだって行った事なかったくらいだ。
紫音ちゃんは、梨音ちゃんの為に色んなものを我慢して来たんだもんな…。

これからは、俺が沢山色んな所に連れて行ってあげよう!二人で一緒に色んな場所に行っていっぱい思い出を作ろう!

まずは、猫カフェだな。
あの中庭の子猫だけでも、あんなに可愛い笑顔を見せてくれた紫音ちゃんだもん。
猫カフェで沢山の猫に囲まれたらどれだけ幸せな笑顔を見せてくれるのか…、想像しただけで顔が緩んじゃうぜっ!

沢山の猫に囲まれて、幸せいっぱいの紫音ちゃんを、見られるなんて幸せな俺!

ハッピーパ〜ラダイス〜♪

あ〜、いっそ紫音ちゃんカフェとかあったらいいのに

色とりどりの衣装に、身を包んだ大勢の紫音ちゃんに囲まれるカフェ……

うわーっ、何ソレ何ソレ?!幸せ過ぎる!幸せ過ぎて死んじゃうよーっ!!


「晴海せんぱい?」


脳内で猫耳と猫しっぽを着けて、猫まねのポーズをする紫音ちゃんを想像していた俺は紫音ちゃんの声で我に返る。

あばばばばっっ!!


「なっ、な、何〜紫音ちゃん」

「何だか、お顔が赤いよ?先輩もお熱あるんじゃない?大丈夫?」


おろおろして、俺の額に自分の額を付けてくる紫音ちゃん。
あぁ〜、マジで幸せで熱が出ちゃいそう…。
まぁ、違うトコに熱は集まりっぱなしなんだけどね!はぁ〜、猫コス紫音ちゃんの破壊力は半端ないぜ…。

「大丈夫だよ〜、ありがとー紫音ちゃん。じゃあ、日曜は二人で出掛けようね」

「うん、約束ねっ!せんぱい」

ニコニコと微笑みながら、小指を差し出してくる紫音ちゃんに、またまたノックアウトされました―。



――――――――



そして日曜日―――。


「う゛〜ん…気持ち悪い…」

「大丈夫?せんぱい。お水飲む?」

今日は待ちに待った日曜日。るんるんパラダイスデートだったハズなのに…

俺はベッドの住人となっていた。

「やっぱりお熱が出ていたんだね。すぐに気付かなくてごめんね、先輩。苦しい?大丈夫?」

目を潤ませながら必死に看病してくれている紫音ちゃん。

なんとも情けない事に、俺も風邪をひいて熱を出してしまったのだ。

確かになんか熱っぽかったけど、それはアレ的なソレのせいだとばかり思っていたもんだから、今朝起きて目眩を起こしてぶっ倒れるまで風邪ひいてる事にも全然気付いていなかった。


今日のデートを楽しみにしていてくれていた紫音ちゃんに申し訳なくて仕方ない…。

「ごめんね…、紫音ちゃん楽しみにしてた猫カフェ連れて行ってあげれなくて…」

俺の額にのせたタオルを、替えてくれている紫音ちゃんに向って謝る。

紫音ちゃんに楽しい思いをさせてあげたいと決意したばかりだっていうのに、このザマだなんて本当に情けなさすぎる…

「あ〜あ…、せっかくのデートプランが台無しだよねぇ…」

熱のせいか情けない台詞ばかりが口をついて出てしまう…マジ情けねぇ…

「どうして?ちゃんと、デートしてるよ?」

へ……?

「だって、お部屋デートだよね」

ニコニコ笑いながら、俺を見つめてくる紫音ちゃん。

「にゃんこカフェは、晴海先輩が元気になったらまた連れて行ってくれるでしょう?
沢山のにゃんこちゃんに会えるのも、とっても楽しみだけど、俺、先輩と一緒にいられるのがにゃんこちゃんに会うのより嬉しいよ?」

し…紫音ちゃん…!


「でも、先輩が苦しそうなのは嫌だから早く元気になってね。そうだ!早く治るおまじないしたげるね」

そう言って、顔を近付けて来る紫音ちゃん。

額へのキスと思って目を瞑っていたら唇に柔らかな感触がした。

え?…え?

「…しっ、し紫音ちゃんっっ!?」

「先輩の苦しいのを半分こするおまじないだよ。
お父さんとお母さんも俺がお熱を出したときにやってくれるの」

りーちゃんには、苦しいの半分こさせたくないから、した事ないけどねと、無邪気に笑う紫音ちゃん。

「…俺のために苦しいの半分こしてくれるの…?」

紫音ちゃんに風邪を移したくはないけど、こんないじらしくて可愛い事をされちゃったら止めさせるなんて出来ないよ…。
何より、これ以上に効く薬はないしね!

こうなったら一刻も早く治してラブラブデートを実現せねばっ!!
男を見せろ、秋田晴海!



――だが、そんな晴海の意気込みも虚しく一生懸命に看病をする紫音の可愛いさにあてられ熱は上がる一方だったとか――(^ω^)


End   



晴海がお馬鹿すぎてすみません!この晴海だと看病する紫音にナース妄想もしてそうです…。それで熱が上がって「お熱が下がらないねぇ?」と心配する紫音に何度もおまじないをねだったりするかも(笑)

こんな情けない晴海にしちゃってごめんなさい!

タイトルは、『幸せデート計画〜諸葛孔明には程遠い〜』ってトコでしょうか?(笑)



※最後のコメントもかわいらしくてそのまま掲載させていただきました(*^_^*)『これは!』と思われましたらご一報ください、コメント部分だけ削除致します。


[ 3/8 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]