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11

俺の真剣な顔に、山本がすまきをほどく。
携帯を渡され、無言ですぐに電話をかけ始める俺にみんなが注目する。
上村だけ睨んでやると、

「何で俺だけ!」

と言った。当たり前だろうが!小暮を早く離しやがれ!



「俺だ。すぐに俺の寮部屋のベッドを新品に換えろ。キングサイズを20分以内だ」



電話を切った俺を、みながぽかんと口を開けて見る。



「新しいベッドはお前専用だ。小暮、部屋だけはどうしようもないが使ったものは処分するから許してくれるか?」



真っ赤になって小さく、こくんと頷く。
ずかずかとまだ小暮を抱き締める上村に近づき、頭を思いっきり叩いてやった。

「いたい!なにすんの!」
「なにすんのじゃねえ!いつまで小暮を抱きしめてるつもりだ!俺の許可なく触りやがって、今回はこれで見逃してやるが次はその腕もぐぞコラ!」


言いながら小暮の腕を引き、上村が触れていた所を払ってぎゅっと抱き締める。

「会長って独占欲すごいんだ…」

草壁が、信じられないと言うようにつぶやく。

「今日は仕事は終わりだ。今から明日の昼まで誰がなんといおうと俺に一切連絡してくるなよ。」
「ひ、昼まで!?かいちょ、こぐちゃん初めてなんでしょ?手加減したげなよ!?」

叫ぶ上村に、自分がこれから何をされるのかわかったのか小暮がますます真っ赤になってぷるぷる震えだした。



「約束はできねえな。なんせ2ヶ月ぶりの食事だ、しかも極上の食いもんだからな。
………大丈夫だ。トロットロに溶かしてから喰ってやるから、安心しな」


小暮の耳元で囁いてやると、小暮がぶるりと体を震わせる。
そんな小暮に舌なめずりする。
哀れなバンビちゃん、これから肉食獣のエサだ。



小暮の手を引いて、生徒会室を後にした。

end

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