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教室の窓から射し込む夕日にきらきらと蜂蜜色の髪が光る。
そんなあいつは、夕日を浴びてまるで一枚の絵画のようで。
ゆるくウェーブのかかった柔らかな髪。
少したれ気味の大きな二重の目、筋の通った鼻、いわゆるアヒル口とも言われるちょんと突き出る唇。
あいつは、いわゆるイケメンと言われる部類で。
人なつこく明るいあいつは、幼稚園からずっと人気者だった。
比べて俺は、至って平凡。
可もなく不可もなく、まあ居たね、そんな奴。と言われるような平凡の極みだ。
……そんな平凡の極みの俺は、いつからかなんて忘れてしまうほどにいつの間にか、この俺とは正反対に位置する幼なじみに恋をしてしまっていた。
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