感想 ▽
23.庭には夢が埋まってる
2010/05/31 - 辛口感想
ジャンル:現代学園恋愛
長さ:長編(連載中)
30ページ目まで読ませていただきました。
いいかげんなあらすじ:
万年学年2位な女子高生の清花は、学年1位の同級生・英知を敵視していた。
夏休みのある日、英知がささいな理由で清花の家を訪ねてきた。
このことがきっかけとなり、清花は英知に敵対心以外の感情を抱き始める。
よくも悪くも優等生的な作品です。
主人公の心情はしっかりと書かれているのですが、たまについていけない部分がありました。
文章は丁寧でイメージしやすく、ストーリーも明快なので、とても読みやすかったです。
相手への好感度がマイナスから始まる恋愛ものが大好きなので、楽しんで読ませていただきました。
文章も上手で読みやすいので、あっという間に掲載分をすべて読めてしまいました。
全体的に洗練されていて、クセもないので、読み手を選ばなそうな作品です。
ただし、小ぎれいにまとまりすぎていて、インパクトに欠けている面も否めません。
よくも悪くも優等生的な作品です。
自分とはタイプの違う主人公ですが、心理描写がしっかりとしているため、感情移入できました。
ただ、Chapter.1/01の中盤(英知を家に上げた場面)での、主人公のテンションの上下についていけませんでした。
まず、カップ麺のくだりで笑い出す主人公に、温度差を感じました。
英知に対抗心を抱いている主人公が、英知に対してかなり気を緩めていることに関して、違和感を覚えたのです。
また、伊織の件で英知に絡もうとした主人公にも、ついていけませんでした。
主人公が英知に対して、打ち解けすぎている印象を受けました。
心理描写だけではなく、情景描写や説明もていねいなので、とても作品の世界に入りやすかったです。
一方で、文章がていねいすぎて、少々展開がスローすぎるかもしれません。
しかし、文章の流れが自然なので、そこまで気になるわけではないです。
ただし、これ以上書き込むと、場面によってはグダグダな印象になってしまうかもしれません。
以上、重箱の隅を突っついてみましたが、特に目立った欠点はありませんでした。
安心して読むことに没頭できた作品です。
ストーリーはまだ序盤すぎて、なんともいえません。
ですが、主人公の欠点が明示されていて、また、主人公に変化の兆しが見えているので、
滑り出しは順調ではないでしょうか。
文章が取っ付きやすい上にイメージしやすく、
ストーリーの流れも自然で明快なので、
いろいろな人にオススメできそうな作品です。