デフォルト名『高野十夜』たかのとおや 「お前みたいな変な奴いらね」って世界から弾き出されちゃった僕っ娘超能力少女が白ひげ16番隊長に保護されてなんだかんだあって大切にされる あんまり家族に恵まれなくて、他人と良い人間関係が築けなくてやさぐれちゃってる16歳 人間不信のようなそうでないような、警戒してる野良猫みたいな 過去にごちゃっとしたトラブルのせいで全盲
現在縁はイゾウさんが熱い 夢を探し求めるが、無い 圧倒的に少ない だから脳内で残念な妄想が始まった マイナーキャラだというのは自覚しているがみんなイゾウさんを好きになって夢を量産してはくれないだろうか
***
「わけが、わかりません」
そう言って食堂の長机を挟んで反対側に座った少女は不満そうな顔をしていた。 彼女の言わんとしている事がなんとなくわかったが、敢えてわからないという意思を片眉を上げてみる。すると《見えない》筈なのに彼女はむっとして口元を歪める。
「わけがわからない。何故あなた達は僕を受け入れようとするんですか。普通、僕のような人間は、大衆から疎外されて、忌み嫌われて、淘汰されていくべき人間だ。《ここ》で《普通》が通用しない世界であっても、それでも僕の能力が受け入れがたいモノであるという事は理解しています」
見えない筈の目で真っ直ぐに射抜かれているような感覚だった。
「なのに、あなた達は平然としている。平気で僕の手を取って、僕の頭を撫でて、僕を受け入れて、僕と《家族》になろうとしている。」
こちらを《視て》いた視線を外して今にも消えてしまいそうなか細い声で呟いた。
「……そんな事をするのは、おじいさましかしなかった」
そういえば、十夜が自分を《僕》と呼ぶのは今は亡きおじいさまとやらを意識する為のものらしい。 それは彼女が心を保ち、律する為に自分に設けたルールの一つ。その為のルールはまだいくつも持っている。そうまでして十夜は自分を押さえ込んで《普通の人》のように擬態し人の中に紛れて自分を守り、他人を守ろうとしている。
目を逸らしたままでいる十夜の頭に手を伸ばしてくしゃりと撫でた。するとびくりと肩を揺らして、どうすればいいのかわからなくなって固まってしまう。いつもの反応だ。 固まって反応出来ずにいるのを良い事に、質の良い黒髪を撫でれば以前贈った桜の簪が揺れた。
16番隊長に世話を焼かれる
2014/07/13 20:14 ( 2 )
← |