(0620) ▼ 高尾兄妹がブラック本丸に放り込まれる

ここで出てくる妹ってのが深淵を覗きこむの高尾鈴さん。(最初はちょっとキャラを思い出そうとして誰も知らないところに行ったら素が出せるんじゃないかって思ってこんなことに)
普通にデフォ名出てます、苦手な方すみません。(あと気付いたら無駄に長かったです)


なんか突然兄妹が未来の政府に拉致され、審神者云々で本丸が云々、ブラックで云々だから直して云々言われて訳も分からぬまま本丸にぽーんされる。
最初二人は頭が追いついて来ず暫くぽかーんなんだけど、次第に理解し始めて落ち着いたところで鈴が一言。

「ここどこだよ!!??」
「ぶっふwwwwwwwwwww」

て叫ぶ。(刀剣たちは既に人間嫌い設定。叫ぶより以前に新たな審神者が来ると空気が変わるので来た時点で察知済み。しかし中々現れずあれ?っていう空気になったところで鈴の叫び。何言ってるかまではわからなかったが、あ、いるねみたいな空気に再び戻った)
とりあえずあの変なおっさんたちが言ってたこんのすけ?とやらを探しに行こうぜ、聞いた話ではナビゲーターらしいから。というわけで探しに本丸の中へゴー。玄関から入りました。しかし廊下からもう汚いので悪いが靴は履いたまま上がらせてもらうぜ。
適当に部屋開けて閉めてを繰り返してたら大広間でここにいる刀剣たちを見つけた。見た瞬間びくっと跳ねる肩。刀剣たちもちょっと驚いた。(一部が)

「あ、どうも」

一言発した瞬間向けられる殺気。二人はこれが殺気かと呑気なこと考えてた。刀剣たちは内心驚いている。審神者が二人?しかもまだ童じゃないか。

「……何用かな、人間よ」

たまらず美形の人(三日月)が喋る。なんとなく二人はこの人が赤司ポジションだと察知。つまりラスボス。

「あー、えとこんのすけっていうのを探してるんすけど、知りませんか?」
「こんのすけ?…あやつなら、」
「ここだぜ」

第三者の声が入る。見ると金髪のもふもふ(獅子王)が腕に何か抱えてる。

「じゃーそれこっちにください。はい」
「…ん?」
「ん?投げてください」
「は?何考えてんだお前」
「え、だって人間嫌いなんでしょ?なら近づかない方が君らもいいでしょ?だから、はい」
「え、そんなこと言ってたっけ?」
「言ってたよ?あんた何聞いてたの?」
「掃除と手入れ?とかなんとか」
「あーそんなことも言ってたっけ。とりまこんのすけから聞けっておっさんが言ってたのは覚えてる」
「お前も人のこと言えなくね?」

すっかり二人だけの世界に入ってしまったこの兄妹。刀剣たちはぽかーん状態で見つめる。てか、政府の人たち(であろう人ら)をおっさんってwwと一部は内心笑うのを耐えてた。

「さあ?あ、すんません投げてください」
「あ、ああ…。ほらよ」
「っと、ありがとうございます。ふむ」
「これがこんのすけ?狐みてーだなー」

もふもふな人から投げてもらったこんのすけをギリキャッチした鈴。抱えて撫でみた。

「やばい。めっちゃもふもふ。気持ちいい。けど起きないね、なんでやー」
「…それは既に霊力を切らしておる。式神だからな」
「霊力?式神?え、んー…どうやったら元に戻ります?」
「それに霊力を注げば動くであろうな」
「注ぐ!どうやって!どうしよう!」
「俺に聞かれてもww」

こんのすけを撫でる手付きを見ていた狐が少し羨ましそうにこんのすけを見ていた。その様子を見ていたのは彼の兄弟刀たちであろう。そんなことを微塵も気付かない狐たち。見られてる兄妹二人もまた然り。
暫し撫でていると腕の中でぴくりと震える。お、と見ていたらゆっくりと目を開くこんのすけ。どうやら霊力をもらったらしい。おお、と感嘆の声を洩らす。

「さ、にわ様…?」
「あんたがこんのすけ?てかさにわって何ww」
「あ、ああ!お待ちしておりました!ん!?す、すみません下ろしてください!」
「え?お、おおう」

そっと下ろす鈴。こんのすけは一度ぶるりと身を震わすとこんのすけはごほんと咳払いした。

「初めまして審神者様!お出迎えできず申し訳ありません!私はナビゲーターのこんのすけでございます。本来ならば入り口にてお待ちするところ、お恥ずかしながら前任者の行いにより私は動けぬ身となりまして…審神者様が霊力を分けてくださねば、私はあのまま動けぬ式神となっていたことでしょう。心よりお礼を申し上げます!」
「注いだ感覚なかったけど」
「いえいえ!審神者様に触れられただけでこの身に霊力が行き渡りました。…恐らく審神者様が力の使い方をまだ理解していない様子。しかし!私が精一杯お教えしますのでご安心を!
ところで今度の審神者様は二人のようですが何故?」
「それは俺たちにはわかんねーけど。あとちょったタンマww」
「はい?」
「後ろの人たちぽかーんだからwwぽかーんwwww」
「え?…わ!?」

それまで気付かなかったのだろう。刀剣たちの前で喋っていたこんのすけは今漸く背後に刀剣たちがいたことを知る。焦り、急いで謝るこんのすけを見ていた。なんだかな、可愛い。

「とりあえず話は後にして、ナビゲーターから色々と聞きたいんだけどいい?」
「はい!そういえば自己紹介は済みましたか?」
「…人嫌いなのにする必要ある?そっとしておこうよ…」

ぼそぼそと答える鈴。とどのつまり帰りたい。

「まーいいじゃん!えっと、俺はたk」
「ばっか!」スパーン
「いって!」

どこから現れたハリセンを持つ鈴。またもや刀剣、こんのすけは呆気に取られた顔をする。

「名前は言っちゃだめって言ってたでしょ馬鹿!」

「じゃあなんて言えばいいんだよ!つかどこから出したそのハリセンww」
「本来は一人だから名前を教える必要はない、しかし二人だと刀剣たちも呼びにくいだろう。真名は明かさず偽名を伝えろ、とおっさんたちが言ってた」
「それ真似?真似なの?そろそろ俺の腹筋が壊れるんだけど?wwwww」
「腹筋が鍛えられるの間違いでは?」
「真顔wwwひーっwwwwww」
「…ごめん、それぞれの呼び方はあとで考えとく。今一度状況を理解したいのでこれにて。ほら行くよ」
「……っああ!お待ちください審神者様!」

かくして、嵐は過ぎ去ったのであった。
その後彼らの会話。

「一体何だったんだろうな」
「嵐のように過ぎ去ったな」
「刀を向ける隙すらなかった」
「そもそもいつもの言う出て行けすら言えなかったな」
「言える時すらなかったな」

今回の審神者には呆気にとられる時間が多かった。なんだかなあ。



追記にその後?みたいな話。ある刀剣とばったり会っちゃった。
読まれた後になんでこの子?って刀剣知ってる方なら思うと思います。流れ的にあの辺と会うべきだ!な雰囲気ですけど、それら含めて言い訳は追記の下に。
書いてて本当に小説っぽくなってしまって無理矢理戻したね。


追記

2015.06.20 00:54


「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -