本当の悪夢
「本当の悪夢を知ってるかい?それは世界が滅亡する夢でも、恋人を殺す夢でもない。幸せ過ぎて目が覚めた瞬間、現実に絶望して死にたくなるような夢さ」
一気にまくし立てて話す臨也を見て、どこで息してるんだろうなんて考えてみる。
「ねぇ聞いてるの」
ボケーっと考え続けていれば不機嫌そうにそう尋ねられて、聞いてるよと答える。
「でさ、どうなの優莉亜は」
「なにが?」
「幸せすぎる夢を見て目が覚めたら現実に絶望するの?」
「なによ、その質問」
「いいから俺の質問に答えなよ」
この男はなにを考えているのかわからない。
どうして悪夢を見て寝れないからと起こして慰めてもらおうとしたらこんな話になっているのか。
…なぜこんな奴を恋人にしてしまったのか、一生の不覚だ。
しかし奴に惚れてしまったんだからしょうがない。
「んー、臨也が居る現実はそう悪くないから。本物の悪夢は一生見る予定はないかな、だけどとりあえず怖いから私が寝るまで寝ないでね」
これ以上よくわからない話に付き合いたくはないので、彼の腕の中に潜り込んで眠ろうとする。
「じゃぁ、優莉亜が見たという偽物の悪夢を忘れるほどに快感を与えてあげるとしよう」
気付けば臨也は私の上に居て、パジャマのボタンを外している。
あぁ、結局寝不足決定か。
―――本当の悪夢
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素敵なお題サイトさまから最初の臨也の台詞をお借りしました!
この文を見た瞬間に突発的にこの夢が思いついてしまったのです!
久しぶりに臨也書くとキャラが行方不明ww
天蓋花城master:ざくろさま
素敵なものをありがとうございました!
他にもお題をお借りして書きたいと思います!
2012/1/28
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[mokuji]
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