NOVEL(middle2) | ナノ





4

「合格祝いに、俺が全部教えてあげる」

藤田さんの、顔が近付いてきた。そのまま僕の唇とくっついた。たまに映画でやっているあれだ、キスだ。少しだけくっついて、離れた。目隠しされてるから、触られている感覚でしか、何されてるのか分からない。

「どうだった?」
「どう、って?」
「嫌じゃない?」
「んー、わからない。でも、キスはすきなひととするんじゃないのかなって、おもう」

藤田さんがもう一度近付いてくる。
今度は唇を噛まれた。痛くないけど、ビックリして僕は口を開けてしまった。その中に藤田さんの舌が入ってくる。そして、僕の舌を突っついた。逃げられないように、僕の顔を両手で掴んで、僕の口の中を行き来する舌に僕は藤田さんの背中を叩いた。

「んっ、やっ、やあ」
「俺は秋が大好きなんだ。ほら、キスしても問題ないでしょう?ああ、可愛いよ、秋」

僕を押し倒してきた。目隠ししているやつを取りたいのに、体に力が入らない。舌を吸われて、体中がビクビクと震える。背中を叩いていた手を掴まれた。

「ふ、ふじたさ、ふじたさん、あ、ん、んんっ」
「秋は感じやすいのかな、嬉しいなあ・・・ねえ、秋。俺の事はもう藤田さんって呼ぶのやめてよ。そんな他人行儀な呼び方は」
「あぅ、か、かえでさ、ん、かえで、にいちゃっ」
「いいね、これからは楓兄ちゃんって呼んで」

僕はどうやって逃げ出せればいいのか分からなくなった。藤田さんの力は唯でさえ強いのに、力の抜けた僕が抵抗しようとしても、逃げ出せられない。
逃げられないことにあせり、藤田さんの行為を只管受け続けることしか出来なかった。僕の両手はいつのまにかタオルでしばられ、頭上で押さえられている。いふくをはぎ取られ、からだじゅうを舐められた。舐められる度にぞわぞわ来るくすぐったさと、恥ずかしくてあつく体にどこかへかくれてしまいたいきもちと逃げ出したい気持ち。いろんなきもちがせめぎ合って、僕をおそってくる。
藤田さんはなんでこんな事するんだろう。いつも教えてくれるあそびじゃない、わくわくしたかんじもしないし、今すぐにでもやめてほしい。うえからわらいながら見下ろす藤田さんはとてもこわいんだ。
やだやだと首を振るしかていこうができず、声を上げながら泣き始めたときだった。おしりのあなになにかがはいってきた。ふじたさんのゆびだ。うねうねとなかへはいってくる。いやだ、これはほんとうにいやだ。だって、そこはきたないんだよ。そんなところさわらないでほしい。やめて、やめてとおおきなこえでさけんだ。でも、やめてもらえなくて、ふじたさんにくちをふさがれ、さけぶこともできなくなった。
そうだ、きょうはだれもいないんだ。ひろいおうちにふじたさんとぼくのふたりっきりでだれもたすけてくれない。どうしたら、やめてくれるんだろうとひっしにはたらかないあたまでかんがえた。かんがえても、かんがえてもぼくはむりょくなんだとふじたさんのそんざいでおもいしらされるだけだった。

「ほら、もう一本増やそうね。これは大事なことだから、一杯気持ち良くなろう」

きもちいいってなに?くるしいよ、ふじたさん。
くちもしびれてはくはくとうごかすだけでやっとだ。ぼくのからだはもうまともにうごかない。ふじたさんはたのしそうに、ぼくのおしりのあなをいじっていた。


- 77 -
[] | []



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -