男に追い出されて、「帰る場所ないんだもん」みたいなダメクズカスぴえんな女に寄生される現パロリヴァイさん。夢主に振り回される日々のはじまり。
リヴァイ像
・真面目で、仕事が恋人みたいな日々
・優しい。金ローに犬とか子供とか出てたらウッ……って胸がつまっちゃうようなタイプ。
夢主像
・無垢で素直だけど、おバカでもある
・性愛と無償の愛がイコールだと思ってる。身体を求められることで、自分は愛されてると実感して生きてきたタイプ。
省いてもいいかもしれない出逢い↓
仕事帰り、酔い潰れてる女を見かけるリヴァイ。ほぼ意識ないっぽいのに男にホテル連れ込まれそうになってるからテキトーに奪い取ってタクシーに乗せたものの、女がベロ酔いのため仕方なく同乗。住所を聞いてみる。と、家がないと言いだす。男に追い出されてしまって、帰るところがないのだと。酔っぱらいの戯言だとは思いつつ、一旦自宅へ連れ帰る。水でも飲ませようとしてる間に眠りこけてしまった彼女を、とりあえずは泊めることに。
翌日からなぜか同居生活がスタート。
リヴァイ、夢主を追い出せないままずるずると日々が続く。家には知らず知らずのうちにお揃いのコップとかお茶碗とか色違いの歯ブラシとかが置かれだして(夢主が買ってる。支払いは全部リヴァイのカード。赤の他人にカードを渡すんじゃない!しかし合鍵も渡している)、リヴァイのひとりの時間は減って、洗濯物ばっかり増えて。
片付けは夢主もやるけど主にリヴァイがやってる。ある日、本当に軽い気持ちで「たまには役に立つことしてみせろ」的なこと言ったら夢主が「じゃあ……えっちする?」って、「今までの人は、みんなそれでいいって言ってくれてた」って本気で言うからリヴァイはものすごく嫌な気分になり、切れて罵倒して、最後には追い出してしまう(この時点で惚れてる。だから不快だった)。
久々にひとりきりになれたリヴァイ。解放感に包まれたものの、でも疲れててひとりを楽しむ余裕がない。空っぽになった部屋。夕暮れ。ソファに寝転んでぼうっと天井を見つめつつ、どうしてあんなに嫌な気分になったんだと考える。ヤらせとけばいいと思われたから?わからない。
そのままなにげなく目をリビングに向けると、行きたくもないのに連れてかれたショッピングモールのゲーセンで取らされたぬいぐるみ、お揃いのパジャマ(夢主の分)、薬局で売ってるチープなマニキュア、とかが転がってる。そういえば他人といっしょに生活するのなんて初めてだったと気づく。潔癖症だし、人と暮らすのは無理だと考えてたから。
リヴァイはようやく起き上がると大きなゴミ袋を用意して、夢主の物をひとつひとつ拾って詰めていった。そうして数時間後。気分は晴れていない。部屋はちゃんと綺麗になったのに。久々にひとりの夜を楽しもうと決め込んだリヴァイ、外に出る準備をはじめる。ゴミ袋の口だけはいつまでも閉じられないまま。玄関にはカードと鍵が丁寧に置いてあった。
外に出てみれば雪。夢主は大丈夫かと一瞬考えてしまうけど、振り切って外出。
雪はどんどん強くなる。やっぱりなんだかんだ気になって、夢主の姿を自然に探してしまう。そして飲み屋街に到着。夢主と初めて会ったネオンの街。ちょっと感傷的になり、出逢った一角へふらふら向かうとナント夢主が!なんかぶかぶかのコート羽織ってて、ちょうど男に話しかけられていた。会話は遠いので聞き取れず。夢主が首を横に振ると、男は去っていく。残されて立ち尽くす夢主に、リヴァイは声をかけに行った。
でもまだオコなので、心配より先に嫌味が出てしまう。男引っかけんのに必死だな、的な。夢主はめずらしく弱々しい態度で、違う、と否定。違わねえだろ、じゃあなんでここにいんだよ、とリヴァイがさらに詰れば。
「リヴァイさんと初めて会った場所だから」
ここに来たのだと。他に行くところないし、行きたいところもないし。声をかけてきた男はいたけど、断ってると言ってうつむいてしまう。
「……コートもらったくらいだもん」
いや、コートはもらってんかい。リヴァイ、知らん男の匂いがするコートを夢主から剥ぎ取り、ここで自分のアウターを着せる。「俺以外の男のもん身につけんな」みたいなことを言う。リヴァイイラオコ。でももう、自分が夢主に向ける気持ちの正体を理解していた。夢主も察した様子。リヴァイが「行くぞ」と引き返せばついてくる。「どこ行くの?リヴァイさんの家?」「そうだ」「もう怒ってないの……?」「怒ってる」「……仲直りしたい」「帰ったらな」みたいな感じでやりとり(道端では話し合えないから言ってるだけ。苛立ちなんかはもうない)。返事がないので振り向くと、夢主はとぼとぼ歩いてくる。リヴァイ、夢主が追いついてくるのを待つ(ひとけのない道)。追いついた夢主、立ち止まったまま「わたし、考えたの」と。
「何を」
「役に立つ方法。でも、えっちする以外思いつかない。……リヴァイさんといっしょにいたいのに」
夢主がしょんぼりしてる原因がわかり、リヴァイは苦い気分になり、夢主を抱きしめる。
自分の発言「役に立って
」を謝罪。いっしょにいるための理由なんかべつにいらない、俺もお前といたいと思ってる、ということを伝える。夢主、ようやく腕をまわしてくる。
「……簡単に男と寝ようとするな」
言うと、そんなこと初めて言われたと夢主。なんだかいいムード。だったのに、ぐう
と夢主のおなかが鳴る。ふたりして「……」となる。「そういや、昼から食ってねえもんな」「うん」「スーパー寄って帰るか。何が食いたい」「……今晩はわたしが作ってもいい?」「お前料理できたのかよ」「たぶん、できる」「……たぶんか」「うん」「俺が教えてやる」「本当?」「ああ」みたいな会話をしつつ。身体を離せば、リヴァイさんに世界一おいしいごはん作るね、なんて意気揚々としている夢主。すこーしだけ笑うリヴァイ。夢主の手をとり、繋いで、ふたりで再び歩きだす。
(どこを削ってもなにを増やしても大丈夫です!)