もしも…パロ(前)
今回はCPは無しのSS。(もしかしたらスザク片思いか?)
どちらかと言うと…スザクにちょっぴり厳し目?←
時間はR2のTURN05〜06の、例のナナリーとの電話です。
あー…もしかしたらナナリーにも厳し目かも知れませんね。
どちらかと言うと、ルルーシュごめん!って感じなんですけど(汗)
他にも、このシチュで書かれている方も多数おられると思うのですが、浮かんじゃったので…。
注)台詞と2人の行動は、ほぼTVからの抜粋です。
※CP:無し(スザク→ルルーシュ←ナナリーかも?)
※全体的にシリアスです。ラストも暗め。
※時間軸はR2のTURN05のラスト。ナナリーとのぐるぐる電話。
※前後編です。…前編はアニメのまんまですね(マテ)
※もしもパロです。…本文のタイトルでバレバレでしょうけど(苦笑)
※それでも良いと仰る方は、どうぞお進み下さい。*
「もしもルルーシュの記憶が戻っていなかったら」パロ(前)
屋上からダンスの様子を眺めていたルルーシュに、とある策略を抱いたスザクが近づいていく。
「ルルーシュ」
「…主役はメインステージにいてくれよ」
「ん? …いや、皆、楽しんでいるみたいだから」
突然声を掛けられて、驚きながらも苦笑して振り向くルルーシュに、スザクは少し距離を置いた状態で立ち止まった。
「それに…話したいことがあって、さ」
「なんだい?」
ルルーシュは手すりにもたれて、ダンス会場を眺めている。
スザクはチラリと見下ろして、すぐに目を閉じた。
そして、誓いを口にする。
「僕はね、…ナイトオブワンになるつもりだ」
「おいおい、それは帝国最高の騎士 ―――」
「ナイトオブワンの特権に、好きなエリアを一つ貰えるというのがある。僕はこのエリアを…日本を貰うつもりだ」
まるで、スザクが冗談を言っているかのように茶化そうとするルルーシュの言葉を、スザクは遮るように言葉を続けた。
「……」
スザクの本気を感じたのか、ルルーシュはようやく会場から目を離し、黙って振り向く。
「僕は、大切な友達と、かけがえの無い女性を失った…。これ以上、誰も失わないためにも…力を手に入れる。だから、もう日本人にゼロは必要ないんだ」
「ふーん、間接統治か。保護領を目指して?」
真剣に語るスザクに、ルルーシュも向き合って問いかける。
…だが。
「答えは、この人に」
「え?」
突然、電話を掛け始めるスザクに、ルルーシュは思わず驚きの声を上げた。
だが、さらに驚きの事実を告げられる。
「来週赴任される、エリア11の新総督だ」
「ただの学生が、総督と?」
ルルーシュは冗談はよしてくれよと言わんばかりに苦笑するが、スザクは気にせず電話先の相手と話をしだす。
「枢木です…はい、今、目の前に…はい」
そして、ルルーシュに、その電話を手渡してきた。
ルルーシュは困り顔で取り敢えず…と受け取るが、受け取ったからにはその相手と話さなくてはならないのだろう。
「困るんだけどなぁ…そんな偉い方なんかと」
ちょっと愚痴りながらも、受話器を耳につける。
…無意識に、後ろを向きながら。
そして、そこから聞こえてきたのは ―――。
『もしもし、お兄様?』
「…!?」
『お兄様なのでしょう!? 私です、ナナリーです! 総督として、そちらに…あの、聞こえていますか? お兄様? ナナリーです!』
*