02 神の帰還
悪逆皇帝とまで言われた、神聖ブリタニア帝国第99代皇帝ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。
彼は民衆の前で、英雄・ゼロに剣で刺され、最愛の妹であるナナリーの前で亡くなった。
その死により、世界は平和となる。
そして………。
神の帰還
Cの世界にて、神はまどろみから目覚めた。
そして、全てを思い出し、納得する。
「そうか…そうだったな。すべては私が……」
物憂げに眇めた眼差しが向かうのは、仮初めながらも最愛の妹と義理の兄、そして自らの親友だった青年が導く世界。
彼自身が、自らを犠牲にしてまで、平和を願った世界。
――― 優しい世界。
「…恒久には無理だろう。…それでも、彼らが生きている間ぐらいは…」
神である彼が願うのは、身近にいた人々達が幸せに生きること。
彼らの心が平安であること。
いつか彼らが死した後、後悔がないように生きること…だった。
……それにしても。
「…C.C.はいつ気付くのか…私のことを思い出さない内は難しいだろうが」
深くため息をつきながら、自らの側にいた不老不死の少女を思い出していた ―――――。
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