TURN25派生(3)
「ここは……神根島、か?」
「そうだ。私とお前が心中しようとした場所でもある」
「………」
じとりと睨みつけるジェレミアを放置し、遺跡の入り口へとKMFを降り立たせた。
C.C.はさっさと行くぞと言わんばかりに先陣を切って歩き出す。
ジェレミアは色々と言いたい事があるものの、仕方なく着いて行く事にした。
――― 今は、C.C.に従うしかないのだから。
遺跡の中は広々としていたが所々崩れたりしていて、突き当たりに石碑のような扉が聳え立つ。
その扉は、ルルーシュが前皇帝・シャルルを追いかけてCの世界に入った扉でもある。
C.C.はその扉に手をかざすと、C.C.の額が感応するようにギアスの紋章が浮かび上がった。
そして ――― 開かれる扉。
その先には、Cの世界 ――― かと思いきや、遺跡と同じような雰囲気の石室だった。
「…ここは?」
「…この、真ん中にある石櫃にルルーシュを横たえさせろ」
ジェレミアが問いかけるが、C.C.は答えずにジェレミアに指示をだす。
ジェレミアは物言いたげだったが、仕方無しにその指示に従ってルルーシュを横たえた。
石櫃の傍らに並んで立ち、ルルーシュの静かな死に顔を見守る。
こうしていると、まるで眠っていらっしゃるかのようにも見え、だが2度と目覚めないだろうこともジェレミアは知っている。
やるせなさに目を伏せるが、それを振り切るように硬く目を瞑り、再びルルーシュに目を向けた。
「…魔女よ、ここは何だ?」
しばらく無言のまま見つめていたが、ジェレミアはポツリと訊ねる。
C.C.はしばらく無言を通した後、ポツリと答えた。
「……継承の間、さ」
*