人生何があるかわからない。
強いて言うならこれが運命なのかもしれません。


「ここ、どこ…」

自分の部屋で眠っていた私は目を覚ましたが、気づけば外にいる。確かに部屋のベッドでぬくぬくと寝ていたはずなのに。とりあえず家に帰らなくては、と今座っている路地の先、通りに出てみたらまぁ大変。みんな着物着てる。すこし異様な光景だ、訳がわからない。
とりあえず右に曲がってみる。家は近くのはずだ。そう思い足を進めるが今まで飽きるくらいみた風景ではない。何これ日○江戸村?そんな、撮影所のような所が広がる。

待って待って待って落ち着いて私。私の名前、私の名前は苗字名前、よし名前は言える。住所は東京都。よし…血液型は…、と自分の頭上が暗くなりふと空を見ると船が飛んでいた。

「船、飛んでる」

船が飛んでる…周りを見渡せば日本家屋の奥に大きなビルのようなものがある。あれは、ターミナル。

「あの、すいません!」

道ゆく女の人に声をかけてた。その人は驚いた様子で「はい…?」と答えた。

「アレは、なんですか?」

そう言ってターミナル(仮)を指さした。

「アレはターミナルだよ、天人が使ったりそういう建物だよ、アンタ最近江戸に来たのかい?」

ターミナル(仮)がターミナル(確定)に変わってしまった。
天人、あまんと…まさか…

「あの!おねぇさん、えっと、よろずや、万事屋、知ってますか!」

「え?万事屋さんかい?もちろん知ってるよ、有名じゃないかぃ」

まさか!
来てしまった!

「う、うそ…どうしよう…!」

銀魂の世界に!






「どうしよう…」

うーんと公園のベンチで座りながら考える。
トリップ…あれ夢小説だけの話じゃないの?まじか…とりあえず荷物、と言ってもスマホと部屋着のまさに一文なしの状態だ。スマホを確認したら電源は入るものの圏外の状態だ。これじゃ夢小説の人たちがどんな行動してたかわからないじゃん!と一人ツッコミ。

このままでは、いけない…うーんと悩んで、とりあえず働かなければ金は入ってこない。飛び込みでどこかコンビニかスーパーの面接に行くしかないがでも寝食は…?どうしようか
そんな悩んでると「どうしたんですか?」と話しかけてきた男性、もとい志村新八が話しかけてきた。え!?出会うの早くない!?まって!?勢いで名前言いそうになってしまったよ。

「あっ…その…実はえーと…」

なんて言えばいいんだ…このパジャマ姿でスマホ片手に一人公園てただのニートじゃん!

「…家出とかですか?」

「あっ…、そ、そう!!そうです!家出!それでここにきたのはいいけど、お金持ってくるの忘れちゃって。どうしようかなと考えていたところです」

「そうなんですね…うーん…とりあえず万事屋きます?」

「え!?」

「あっ、嫌でしたか?すいません…」

まてまてまて!早くない!?展開早くない!?落ち着いて、まって坂田銀時に会っちゃう、神楽ちゃんにも会っちゃう、でも、私は平々凡々の女。夢小説みたいなことが起きる確率はかなり低いはず…私みたいなのはありえないから…深く考えずにいよう。

「いえ!万事屋に連れて行ってください!」

「はい、任せてください!」


-かわいい子には旅をさせよ-
(子供がかわいいのならば、甘やかさないで世間に出して苦労をさせたほうがよいということ。)





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