18後悔という名の過ち
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あれから特に何か起こる事もなく、中忍試験の本戦は明日に迫っていた。
私は紅さんが任務でいない時はアンコさんのお家でお世話になったり、夜は変わらず働いたりといった日々を送っている。
そして今、いつものようにウェイターとしての仕事を終え歌う準備をする為控え室に来ていた。
(……歌う前はやっぱり緊張するなぁ。)
ふぅ、と息をつき、自身が映る鏡を見つめる。
……カカシさんとは、あの日から会えていない。
きっと彼の事だから、あの日の出来事を後悔しているかもしれない…そう思うと、早く会いたい衝動に駆られた。
会って、話をしたい。
私が思っている事、カカシさんが思っている事。
きちんと、想いを"言葉"にして。
見える感情より、彼が紡ぐ言葉を信じたい。
(…明日、本戦は一般人も観れる事になってる。そこできっとカカシさんに会える。)
会っていきなりそんな話はできないけれど、せめて笑顔でおかえりなさいを言いたい。
『……っよし!頑張れ私!!まずは今日きちんと歌うこと、それを――「やれやれ、やっと見つけた。」
『―――え……?』
後ろから声が聞こえ、驚いて振り向こうとした。
―――そこで、私の意識はプツリと途絶えた。
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