*痴話喧嘩
「いい加減にしろ!!お節介だって言ってるだろ!」
「なんで話を聞かないんだ。お前一人で戦ってるんじゃない!」
朱雀はいつも、事件に事欠くことはない。今日は作戦もなく平和…だと思いきや、教室から聞こえるこの声はエースとマキナか。
「そのセリフ、そのまま返す!!」
「マキナもそろそろ大人になれよ。」
「なんだと!!」
何が二人を駆り立てるのだろう。だが会話だけでは概要も理解できない。
「…何を喧嘩してるんだ。」
首を突っ込んでも、どうせ呆れるのが目に見えているが、ここで騒がれるよりはいいだろう。覚悟を決め、エイトは戦地へと乗り込んだ。
「エイト…」
「そうだ、エイトに決めてもらおう!」
マキナが、すごい剣幕で迫ってくる。何か悪いことをしたのか、と覚えがない罪に懺悔したくなる程の顔で。
「エイトはサンダーとブリザラ、どっちが便利だと思う!?」
「は?」
間抜けな声が上がったのは仕方ないと思ってほしい。言っている意味はわかるが、何故それで喧嘩になったのか…そうか、自分の得意としてる魔法擁護の喧嘩になったのか。
「………決められないな。サンダーは皇国機に、ブリザは乱獲にはもってこいだ。」
「そうじゃない!サンダーの方が優れてるだろ!」
は?
「いや、やはりブリザだろう。プリン乱獲はかなり便利だ。」
「サンダーだ!修行より作戦のスピードをだな!」
確か、マキナの得意魔法は氷、エースが雷だったはず。なのに、何故相手の魔法を擁護して喧嘩をしているのか。さっぱりわからない。
「エースの得意な方でいいって言ってるだろ!俺がサンダーを使う。」
「ジャマー装置はもうない。だからマキナが楽するべきだ。」
「…それぞれが得意魔法を使えば……」
「「同じ魔法を使いたい。」」
頭痛が痛くなってきた。
++++
頭痛が痛い=会話を話す=/(^o^)\
11.12.28
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