えふえふ | ナノ



*†歪

我ながら、酷いことを考えたと思っている



マキナは、レムが好きだ。
本人は自覚していないかもしれない、大切な妹としか考えていないかもしれない。
だが周囲からしたら一目瞭然、純然たる事実である。
蒼龍の女王暗殺容疑がかけられてから、その行為はエスカレートした。
彼の人が変わった、いや戻ったとでもいうべきか。0組を拒絶し、レムに固執し常に鬱ぎ込む。彼女すら原因は知らないし、誰にも話そうとしない。だが、言霊のようにとり憑かれたように呟くのだ。

レムを守る、と。

死んでしまえばいい
彼を苦しめるモノなんて
忘れてしまえばいい
彼の心をしめるものなんて
今日ほどクリスタルに感謝する日はな――――

(ああ、最低だ)

今、僕は何をしようとした?
指から流れる赤と痛みにより色付く視界。目の前には女子たちと無邪気に笑うレムの姿。冷酷な欲望の後ろから、冷静な理性の声がする。振り返れば、驚愕に見開かれた青があった。
ジョーカーに、血が伝う。


++++
火サスのテーマが似合う

11.12.10

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